昨日、一日ラジオの前から離れることができず暇だったため(笑)、「時局利用婦女誘拐被疑事件に関する件」を時系列順にまとめてみました。まだ未完成なので、間違っているところがあれば教えてください。
1937年03月05日の大審院有罪判決「国外移送誘拐被告事件」の判決文を探しています。ネットにあるのですが、有料なのでまだ確認できていません。もしお持ちの方がいたらぜひ見せてください。
→ 昭和11年(れ)第3021号 国外移送誘拐被告事件
「大審院刑事判例集 16巻」 254頁 「大審刑 16巻 4号」 54頁
たしか「アジ歴」で「時局利用婦女誘拐被疑事件に関する件」の原文(黒塗りなし)を見た気がしたのですが見つかりません。勘違いかもしれませんが、もし知っている方がみえたらリファレンスコードを教えてください。
→ 失礼しました。見つかりました。
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1932年01月28日 第一次上海事変
1932年??月??日 国外移送誘拐被告事件 【資料未確認】
長崎県の婦女15名を醜業であることを隠して募集し(就職詐欺)、上海の海軍慰安所に移送した事件が発生した(国外移送・誘拐罪)。
1936年02月14日 長崎地裁有罪判決 【資料未確認】
1937年03月05日 大審院有罪判決 【資料未確認】
1937年07月07日 日中戦争(日支事変)勃発
1937年08月31日 「不良分子の渡支取締方に関する件」
米三機密合第3776号 外務次官 → 各地方長官
新たに「支那渡航取扱手続」が定められる。これにより一般人が中国に渡航するには、居住地の警察署に身分証明書を発行してもらわなくてはならなくなった。
(渡支邦人取締状況・不良分子の渡支取締方に関する件 A06030112800 )
(支那渡航の婦女に関する件 A05032044800 )
(政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成 PDF1 040/581 )
以前は中国に渡航するのは自由だった。以後、身分証明書が必要となる。朝鮮から中国に渡航する場合も同じ。旅券があれば身分証明書は不要だが、外務省は娼婦に旅券を出さない。1937年??月??日 『小西』『中野』(貸席業)『藤村』(貸席業)「陸軍御用商人」
(時局) 『徳久少佐』『荒木大将』『頭山満』と会合。
上海に娼婦3000人を送ることが決まる。
1937年??月??日 『中野』を通じて『大内』らが慰安婦の募集を受ける
(上海)
1937年12月21日 「皇軍将兵慰安婦渡来につき便宜供与方依頼の件」
(時局) 上海領事館が長崎県に慰安婦の渡航の許可を依頼
長崎県は『佐賀』(貸席業)らに渡航を許可
1937年12月26日 「醜業婦渡支に関する経緯」より電報
(醜業) 内務省 → 兵庫県
『中野』(周旋業無許可)の募集と渡航について便宜を依頼
(政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成 PDF1 138/581 )
(醜業) 兵庫県は無許可営業を黙認、慰安婦には証明書を発行
長崎から200名、神戸から40~50名が渡航を予定
左は山形県の「芸妓、娼妓、酌婦等紹介営業取締規則」に定められた芸妓、娼妓、酌婦等紹介営業の許可証。警察署に願い出て許可を得なくてはならなかった。似たような規則で内務省が定めた「営利職業紹介事業取締規則」があるが、恐らく紹介周旋業(女衒)は適用外。紹介周旋業の取締りは山形県のように地方県令(現在で言うところの条例)によるものであったと推測される。1938年01月03日 『藤村』『小西』が長崎港から陸軍の船舶で70名を送る
(時局)
1938年01月??日 『藤村』が『平岡』(紹介業)に慰安婦の募集を依頼
(時局) 和歌山県
1938年01月05日 『大内』(貸座業)が『反町』(紹介業)に募集を依頼
(上海) 群馬県
1938年01月06日 和歌山県で誘拐被疑事件が発生
(時局) 『佐賀』『金澤』(貸席業)『平岡』を検挙
大阪府(九条警察)、長崎県(外事課)に事実関係を照会
1938年01月08日 大阪府が和歌山県に事実関係を回答
(時局) 『佐賀』『金澤』の居住地の大阪が酌婦公募証明を出す
1938年01月10日 『佐賀』『金澤』『平岡』を釈放
(時局)
1938年01月19日 「上海派遣軍内陸軍慰安所に於ける酌婦募集に関する件」
保第2◎2号 群馬県知事 → 内務大臣、陸軍大臣
(上海) 警察部長 → 県下各警察署長
軍の依頼で慰安婦を募集していると説明して『大内』が『反町』に募集を依頼したので、警察署に取り締まるよう指示したことを通知及び報告した。
(政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成 PDF1 048/581 )
1938年01月20日 長崎県が和歌山県に事実関係を回答
(時局)
1938年01月25日 「北支派遣軍慰安酌婦募集に関する件」
◎保親第1号 山形県知事 → 内務大臣、陸軍大臣
警察部長 → 県下各警察署長
(政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成 PDF1 059/581 )
酌婦の募集を軍部の方針と説明する『大内』から、『戸塚』(紹介業)に募集の依頼がきたが、警察が説得してその依頼を断らせた。
1938年01月25日 「支那渡航婦女募集取締に関する件」
保発第24号 高知県知事 → 内務大臣、各庁府県知事
高知県は各警察署に、軍と連絡があるかのように説明して酌婦を募集する業者を取り締まり、酌婦には渡航の身分証明書を出さないよう指示をして、この指示を参考として内務省と各県にも通知した。
(政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成 PDF1 061/581 )
1938年01月26日 『中野』が神戸港から陸軍の船舶で送る予定
(上海)
1938年02月07日 「時局利用婦女誘拐被疑事件に関する件」
刑第303号 和歌山県知事 → 内務省警保局長
刑第303号 警察部長 → 県下各警察署長
和歌山県知事が内務省警保局長に誘拐被疑事件の状況を報告した。
事件の経緯を県内警察署長にも伝えて、今後同様の事件が発生したら捜査の前に県に報告するように指示した。
(支那渡航婦女の取扱に関する件(庁府県) A05032040800 )
(政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成 PDF1 064/581 )
1938年02月23日 「支那渡航の婦女の取扱に関する件」
内務省発警第5号 内務省警保局長 → 各庁府県長官
内地で軍の了解を得て醜業婦(慰安婦)を募集していると説明する業者が現れてきたことは問題であるが、軍の実情から考えると醜業婦の渡航はやむを得ないため、醜業婦の渡航を禁じた取り扱いを変更した。
21歳以上で経験者の醜業婦に限り渡航を黙認することとし、身分証明書を発行する(第1項)。軍の了解を得て醜業婦(慰安婦)を募集していると説明する業者は取り締まる(第6項)。
(渡支邦人取締状況・不良分子の渡支取締方に関する件 A06030112800 )
(支那渡航の婦女に関する件 A05032044800 )
(政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成 PDF1 091/581 )
1938年03月04日 「副官ヨリ北支方面軍及中支派遣軍参謀長宛通牒」
陸支密第745号 副官 → 北支方面軍及中支派遣軍参謀長
内地で慰安所の従業婦(慰安婦)を募集する際に、軍の了解があると説明したり、警察に誘拐と間違えられて検挙される業者がいるため、今後は派遣軍で統制して、人物(業者)をよく選び、憲兵や警察と連携するよう指示を出した。
(軍慰安所従業婦等募集に関する件 C04120263400 )
1938年11月08日 「南支方面渡航婦女の取扱に関する件」
警保局警発甲第136号 警保局長→各府県知事(大阪など)
(支那渡航の婦女に関する件 A05032044800 )
慰安所設置のために醜業を目的とする婦女(慰安婦)約400名を渡航させるために、「02月23日の内務省発警第5号」の趣旨に従って、各府県知事に対して極秘に業者を選定して、慰安婦を募集し渡航させるように指示した。
募集は周旋業の許可業者を選び、婦女に仕事の中身を説明させるように指示して、契約内容の確認や現地での婦女の保護は軍が担当することとした。
(政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成 PDF1 121/581 )
1938年11月08日 「南支方面渡航婦女の取扱に関する件」
警保局警発甲第136号の2 内務省警保局長→◎◎長(大阪など)
(支那渡航の婦女に関する件 A05032044800 )
(政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成 PDF1 135/581 )
1940年05月04日 「次官より支那派遣軍総参謀長…(略)…各参謀長宛電報」
陸支密電174 次官→支那派遣軍総参謀長ほか各軍参謀長
一般人の渡航者の数が増して「円系通貨」が氾濫し経済に悪影響を与えているため、「1937年08月31日の支那渡航取扱手続」を廃止して、より厳しい「支那渡航取扱手続」を定めた。
(渡支邦人暫定処理に関する件 C04122075500 )
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この件に関しては nisiokatuyosi 氏が興味深いスレを投稿していたのだけど、削除されており大変残念です(nisiokatuyosi 氏が削除したわけではありません)。もし保存している方がいたら教えてください。
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「公娼制度に関する件 警保局」(A05020103300)
「公娼の概況」大正15年(A05020102900)
「公娼に関する地方長官の意見」(A05020104400)
「娼妓取締規則に関する件 庁府県長官回答要旨」(A05020106400)
「昭和6年2月 公娼と私娼 内務省警保局編」(A05020127200)
「国際連盟婦人及児童売買調査委員の日本に関する報告書に対する帝国政府意見書」(A05020127500)
「昭和8年 外地における警察組織 管理局警務課」(A05020130200)
「婦人児童売買実地調査に関する参考資料」(A05020137600)
「東洋に於ける婦人児童売買調査委員会の調査報告書に対する意見」(A05020146400)
「秋田、埼玉、群馬県廃娼善後措置 内務省警保局」(A05020144600)
「昭和5年 日本警察制度外観 内務省警保局」(A05020147700)
「昭和4年 「カフェー」に関する調 警保局」(A05020149300)
「東洋への婦人及児童売買拡張実地調査」1932年(A05020182200)
「支那事変関係通牒集」(A05020217300) 種村63
2/22 支那渡航の婦女の取扱に関する件
11/8 南支方面渡航婦女の取扱に関する件
「渡支邦人暫定取扱に関する各省申合(案)」(A05020238600)
5/7閣議決定 渡支邦人暫定取扱に関する件
(ゴーストップ事件)
「現役軍人交通規則違反事件関係書」(A05020164600)
(周旋業…女衒)
「営利職業紹介事業取締規則」昭和2年(1927年)施行?
第2条 所轄警察署を経由し地方長官の許可を受くべし
第8条 左に掲げる行為をなすことを得ず
8 芸妓・娼妓・酌婦又はこれに類する者の周旋をなすこと
第23条 芸妓・酌婦又はこれに類する者の紹介に関してはこれを適用せず
(婦人児童売買に関する年報 分割3 052/073 B04122148000 )
「営利職業紹介事業取締規則疑義の件」(A05032288000)
「国官職業紹介所ノ利用ニ関スル件」(B04012830900)
昭和13年改正法 芸妓酌婦等は風俗警察の対象として職業紹介法の適用外
「風俗警察概観」(A05020352400)
「周旋営業取締規則(第1草案)」(A05020101600)
周旋業の許認可は周旋営業取締規則か営利職業紹介事業取締規則か?
「婦女身売防止に関する件(東北6県)」(A05032032400)
「支那人の邦人婦女誘拐に関する件(各庁府県)」(A05032299500)
「内務省事務概要」(A04010491400)106/229
「芸妓、娼妓、酌婦等紹介営業取締規則」(山形県)
「県令中訂正方の件依命通牒」(A05032002700)8/19
【法令・規則など】1900年「娼妓取締規則」
(東洋に於ける婦女売買実態調査の件6 分割3 026/060 B04122145600 )
1900年「貸座敷引手茶屋娼妓取締規則」
(婦人児童売買に関する年報 分割2 075/145 B04122147900 )
1917年「紹介営業取締規則」
(婦人児童売買に関する年報 分割2 085/145 B04122147900 )
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00728329&TYPE=HTML_FILE&POS=1
????年「公娼制度と婦女売買との関係に関する帝国政府の意見」
(婦人児童売買に関する年報 分割2 094/145 B04122147900 )
1924年「労働者募集取締令」
(婦人児童売買に関する年報 分割3 004/073 B04122148000 )
1925年「営利職業紹介事業取締規則」
(婦人児童売買に関する年報 分割3 052/073 B04122148000 )
【朝鮮】
「大正13年版 朝鮮法令輯覧」(A06032017900)
「芸妓 酌婦 芸妓置屋営業取締規則」(339/1242)
「貸座敷 娼妓取締規則」(340/1242)
「娼妓健康診断施行手続」(341/1242)

