清野とおる(せいの とおる、1980年3月24日 - )は、
日本の漫画家。東京都板橋区出身。
なお、「せいのとおる」と表記する雑誌もあり。

漫画家の清野とおるがスランプに陥り、連載を失い実家にいるのがいたたまれなくなった清野が、実家のあった板橋区から急遽引越し、1人暮らしをしている赤羽の珍名所を紹介する旅行漫画。
現在、発行部数3万部を発行。地元赤羽の本屋では、『ONE PIECE』より売れている。
東京都北区赤羽 (清野とおる)
潜入!謎の「赤羽くのいち屋敷」

おっぱいパブ嬢の回でも触れたけど、
赤羽の風俗街はベールに包まれまくっている。
包んだベールを更にべールで包み、
更にそのベールをべールで3回くらい包んだ後、
さらにもう21回くらいベールで包んだくらい謎なのである。
そんなベールまみれの風俗街の一角に、
一際異彩を放つ店が、かつて存在した。

それが「赤羽くのいち屋敷」。


入り口には無造作な感じで張り紙が貼られており、
そこには謎めいたコース説明が記されていた。
どうやら、忍者をテーマにした風俗系のお店のようだが、
この張り紙だけでは、サービス内容は一切不明である。

恐る恐る中を覗いてみたけれど、真っ暗で何も見えない。
シーンと静まり返っており、人の気配も一切しない。
隠れ身の術を使って、従業員も客も、隠れているのだろうか・・?
嗚呼、気になる。
他の風俗系の店はそこまで気にならないけれど、
この「くのいち屋敷」だけはとても気になる。
この暗い店内で、一体どんなサービスが行われるというのだろうか・・・?
いっそのこと、入ってくれようか・・・。

無理。
こんな所、好奇心だけで入れる物件ではない。
・・・この日は逃げ帰ったものの、やはり気になって仕方がない。
もしこのままあの店が潰れてしまったら、俺は一生後悔するだろう。
潰れてしまったら最後、永遠にどんな店なのか知ることができなくなるから。
でも一人で入る勇気はない。
どうしよう・・・

そこで、赤羽での飲み仲間、赤澤氏を誘うことにした。
赤澤氏とは5年程前、居酒屋「ちから」で偶然知り合って
意気投合して以来、ちょくちょく赤羽で飲み合う仲になったのだ。
出会いの経緯は『東京都北区赤羽』②巻を参照してほしいが、
とにかく、こういう未知なる怪しい物件に潜入する際には、
この上なく頼もしいパートナーなのである。
「あ、もしもし赤澤さん?明日『赤羽くのいち屋敷』っていう店に一緒に行きません?
風俗街にある怪しい店で、ぼったくられる可能性もありますけど。」
「いっすよー、軽く行っちゃいますか。」
大抵の人間なら有無を言わさず即断るであろうこんな誘いを、
有無を言わさず即OK。
さすが赤澤氏である。


潜入!謎の「赤羽くのいち屋敷」②
こんにちは。「屁」こと、清野です。続きものを書いておいて、2週間も放置してしまいました。
突然ですが自慢話が二つあります。
①先日、『東京都北区赤羽』を朝日新聞で
取り上げて頂きました。
しかも結構大きく載せてもらえて嬉しかったけど恥ずかしかったけど
結局のところ嬉しかったです。

素敵な記事を書いて下さった宇佐美記者、
有り難う御座いました!
②コメントでもご指摘下さった方もいましたが、
『バカ男子』がテレビブロスが主催するコミックアワード2009で
コミックエッセイ部門1位を頂くことができました。
テレビブロスさん、編集黛さん、有り難う御座いました!
・・・と、一見順調なように思えますが、
どちらの本も特別売れてる訳ではなく、
依然パッとしない状況が続いていることだけは確か。
もっと金が欲しい。あと権力と、土地も。
・・・くのいち屋敷に話を戻します。
人生初の風俗体験。(昔SPAの取材でゲイの発展場には行ったことあるけど)

真っ暗な店内を進む、俺と赤澤氏。
・・と、これでは「潜入取材」という名目で
普通に風俗遊びを嗜むつもりだと勘違いされてしまうかもしれないが、
その辺は赤澤氏と事前に作戦会議済みである。
俺も赤澤氏も大変真面目なので、風俗でケベースなことは
するつもりないのである。
そんな俺たちの計画は以下の通り。
①老若男女、どんな相手が出てきても、プレイはしない
②プレイ時間中に、一つでも多くの赤羽の風俗にまつわる情報を入手する
③いざとなったらキチガイのフリをして奇声を上げて逃げる
こんな感じ。
なるべく汚れずに、なにより無事で帰ることが最優先である。


暗い店内の先には、スーツ姿のおっさんが、何食わぬ顔して座ってた。
風俗の店員というより、どこにでもいる普通の会社員のおっさんといった風体。
おっさん「あ、いらっしゃい。どちらのコースにします?」
俺たち「ここはどういったサービスをしてくれるお店なんですか?」
おっさん「・・・・・」
俺たち「ここはどういったサービスをしてくれるお店なんですか?」
おっさん「体験入門コースと通常コースと忍者MSソフトコースと
大奥大回転のコースがあります」
俺たち「・・・・」
おっさん「・・・・」
サービス内容には一切触れず、コース内容だけを淡々と説明し、沈黙するおっさん。
ますます怪しい。ぼったくられる可能性大。
ここで引き下がった方が賢明かもしれない。
俺たち「体験入門コースでお願いしますー」
当然のことながら、ここまで来て引き下がれないので、
一番安い体験入門コースをお願いすることにした。
なけなしの5千円を先払いし、何度も「追加料金は無いですね!?」
と念を押した俺たちは、おっさんにいざなわれるまま暗い店内に案内された。
暗~い店内。
唯一の明かりは、奥の方のトイレから漏れる、
頼りない青白い明かりだけである。
一体店内がどれほどの広さなのかすら不明である。

俺と赤澤氏は、カーテンで仕切られた個室に、
別々に案内された。
おっさん「ここでお酒を飲みながら、しばしお待ちください」
俺「このお酒、追加料金取りませんよね!?」
おっさん「取りません取りません」

おっさんの言葉を信じ(つつも一応録音はしておいた)、ビールを飲みながら待つ。
カーテン一枚隔てたすぐ隣に赤澤氏はいるけど、
お互い会話をしようとはしなかった。
なぜなら、先に話しかけるという行為は、
相手よりビビってる証、つまり「負け」を
意味するからだ。
本当はどちらもビビリまくっていたけれど、
強がり兼意地っ張りな俺たちは、ただただ沈黙を
突き通し、状況が動くのを待った。
とその時!!

カーテンの向こうから、女人の声が!!
ガラララ・・・
ゆっくり開くカーテンの先にいたのは・・・

忍者だ!



つづくでござる!