土曜日、朝日焼(Asahi陶器)を見に、京都府・宇治市に出かけた。
朝日焼は宇治を代表する焼き物である。
写真の「朝日焼作陶館」は、宇治川を挟んだ平等院の対岸にある。
朝日焼の窯元はここだけにしか存在しない。
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宇治といえば、茶である。
鎌倉時代から宇治で茶の栽培が開始され、室町時代、戦国時代ともに生産を拡大し、
織田信長や豊臣秀吉も宇治茶をこよなく愛したという。
宇治の三室戸寺の参道からも茶畑が見えます。

小堀遠州(1579年生まれ、1647年没)
さて、宇治茶は茶の湯との関わりが当然深いが、朝日焼に関しては「小堀遠州」と縁が深い。
朝日焼自身、遠州七窯の1つに数えられ、彼の指導と庇護により、朝日焼は一躍有名になった。
そして、大名、公家、茶人に好まれる茶陶、高級陶器の地位を築いていく。
作陶館に入り、実際に朝日焼を見た印象は「気品がある」だった。
素朴な中にも温かみ、ぬくもり、柔らかさを感じさせ、上品に仕上がっている。
(ここのおかみさん:奥さん?も、結構上品な感じの人でしたw)

さて、朝日焼の特徴は、何といっても土の窯変によって生み出される「御本手」と呼ばれる
斑点模様である。
朝日焼はこの御本手を得意にしており、それをさらに3つに分類している。

「鹿背」。文字通り鹿の背のような模様。きめの細かい陶肌と、薄作りを特徴とする。

「燔師」。朝日のようにほのぼのとした薄紅色の斑点模様を特徴とする。
鹿背よりも厚手の作りである。

「紅鹿背」。鉄分の多い鹿背土で、時おり赤く発色する場合がある。
これを特に紅鹿背と呼んでいる。
朝日焼の上品な肌合いは、非常にきめの細かい土を使用することによって生み出される。
そのために長年寝かせて熟成させた土を使うが、熟成期間は少なくて数十年、
長くて100年以上寝かせるという。「孫のために土を掘る」という言葉があるほどだ。
因みに現在最も古い土は1850年代のものらしい。

展示された朝日焼は、数万円は常識で、数十万円の品物も少なくなかった。
従って、何も買えませんでしたw
値段が高い理由は、伝統的な登り窯を使って焼き上げているからだ。
朝日焼の上品な色や模様は、ガス窯や電気窯では生み出すことが出来ないのである。
まあ、買えなくてもこの上品な雰囲気の陶器を見れただけでも満足したのであった。
上品な感じのおかみさんに、お茶を入れて頂いた。
写真の「窯変煎茶器」に入れてもらったのだが、これは江戸時代末期に登場した
朝日焼の磁器である。
釉薬の窯変で様々な色を生み出すが、赤色の発色が最も難しく、12代目の昇斎が明治時代に
赤の発色を成功させた。
ただし、やはり朝日焼の魅力は、磁器より陶器だと感じた。
終わり

