初めて取り上げた男の人ですが、彼の中身は女性なんです。
名前は別にあるのですが、うろ覚えなのでパリンヤー君としておきます。
ちなみにパリンヤーはこの人の名前です。

現役時代のパリンヤー

いまのパリンヤー
さて、私の知るパリンヤー君は母親と二人暮らしで、当時の私のタイの取引先に勤めていました。彼の同僚のルーシーさんと共に、本当に頑張ってくれました。
でもパリンヤー君とルーシーは、女同士のけんかをするのです。私のもとに「ルーシーさんの言うことは信じないで」というメールを送ってきたこともあります。そのあとルーシーさんに電話すると、パリンヤー君と正反対の事を言います。これではどちらも信じられないですし、どちらかの肩を持つのは良くないと感じました。仲悪くてもいいから、9時から5時までは平穏に仕事してよ!
そんなある日、パリンヤー家を悲劇が襲います。例のタイの洪水で、自宅が水に浸かったのです。しかも1mくらい。平屋のパリンヤー家はひとたまりもなく、慌てて親族の家に逃げたそうです。
そんな着の身着のままのパリンヤー君を助けたのが、あのルーシーさんでした。ルーシーさんは職場の近くのアパートに住んでいたので、なんと水が引くまで犬猿の仲だったパリンヤー君を泊めてあげたのです。男女が同じアパートに住んで大丈夫かと一瞬心配しましたが、パリンヤー君は「女」なのでその点は安心でした。ルーシーさんはそれだけでなく、近隣住民の避難を手伝うなど、かなりのリーダーシップを発揮したそうです。そこまでやりつつも仕事に穴をあけず、ルーシーさんには頭が下がる思いがしました。
一二年経ったある日、ルーシーさんからメールが届きました。なんと地方議会への立候補を要請されたので退職するというのです。その直後にパリンヤー君からもメールが届きました。
「もうあの女はいなくなるわ、これからもよろしくね」
おまえ、洪水で一ヶ月もアパート泊めてもらったのに、それを言う?