果てしなく開かれた雪原は私たちをのんでしまったし, その中で時間さえ凍りついた.
虜になったその日から私たちは名前ではない数字になった.
目の中に埋まった仲間を思い浮かぶ度に私の心臓も凍りつくようだった.
日が昇っても暖かくなかったし, 夜は果てしなくつながった.
一与えることのパンのために人間がいくら残酷になることができる学んだ.
一日の労動が終われば残ったことは疲れと絶望だけだった.
零下 40度の願うことは肉を裂いて, 魂さえ麻痺させた.
枯渇した手先で殺意感覚が消えた.
吹雪の中で友達の名前を呼んだものの, 返事は風だけだった.
シベリアの冬は人間ではなく生存本能だけ残しておいた.
収容所の空気は冷気と死のにおいで一杯だった.
飢えはどんな理念より力強かった.
目の上に横たえられた死骸たちは一つの風景になってしまった.
パン一切れを分けてお互いの目を避けた.
血が凍りつく時さえ作業は止めなかった.
故郷の川と野原を思い浮かべばむしろ苦痛がもっと深くなった.
毎朝, 何人がもっと消えたのか数えることが日常だった.
病んだ者はこれ以上人取り扱いを受けることができなかった.
飢えの中で人間の品格は一番先に消えた.
目の中で眠れば覚めることができないということを皆が分かっていた.
死亡者の服を脱がせて着せる事は生き残るための意識だった.
一日一番(回)の食事が私たちを人で縛りつける最後の紐だった.
毎晩聞こえる呻吟音に耳を阻んだ.
真冬の星明かりさえ冷たく感じられた.
その所では死さえ贅沢のように見えた.
お互いの体温で凍りついた身をとかして一日を堪えた.
ソ連兵士らの顔には疲れと冷笑だけが残っていた.
解放という言葉は信じられない幻想だった.
目の中で埋めた友達の名前がまだ口に残っている.
凍傷にかかった足はこれ以上私の物ではなかった.
人間が人間をこんなに捨てることができるということを初めて分かった.
収容所の朝は死を確認する時間だった.
祈祷さえ凍りつく沈黙の地だった.
避けることも, 逃げることもできない目の監獄だった.
飢え死にした仲間の顔を憶えることができない自分が恐ろしかった.
鉄條網向こうで見える雪原が世の中の全部だった.
指一つを失う度に人間の意味がぼんやりした.
たまに聞こえる音楽音が生の唯一の慰安だった.
その所では春と言う(のは)単語さえ存在しなかった.
雪がとければ現われるのはつけた死骸だけだった.
虜という言葉よりもっと重い烙印はなかった.
一緒につかまった友達の顔が目の中に消えるのを見守らなければならなかった.
故郷の言語をささやくことさえ禁止された.
飢えた身よりもっと苦しいのは忘れる恐怖だった.
死骸を焼く延期が空を覆った.
私たちは罪人ではなくただ残された敗者たちだった.
病んだ者は二日を堪えることができなかった.
一日の終りには何も期待することができなかった.
吹雪の中で誰かの泣くことがせいでつけて消えた.
かりそめにも日の光が擦れれば皆頭をあげて死んだ.
雪だるま一つが食べ物と見え始めた時, 人間はもう限界に至った.
お互いの名前を忘れないようと紙に刻んだが, 紙はすぐ火になった.
樹皮をかみながら生き残った日をセッダ.
手の甲の血が凍りついて赤い氷になった.
ドイツに帰ることができることという信頼はますますぼんやりした.
倒れた仲間を起こして立てる力さえ残らなかった.
パンのために争ったその晩, 人間という存在がいくら弱いのか分かった.
目の中で曲がったシャベルが私たちの運命のように見えた.
故郷の鐘の音を聞くことができないということが一番苦しかった.
一日一日が生存のための処刑みたいだった.
降りしきる雪が激しくなるほど心も崩れ落ちた.
鉄條網の間で吹いて来る風が唯一の自由だった.
氷下の川水音がまるで死んだ人々の泣きみたいだった.
死は恐ろしくなかったが, 忘れるのが恐ろしかった.
毎日夜眠りに入れば目の中に閉じこめられた夢を見た.
その所では時間さえ凍りついて経たなかった.
砲への世界には未来がなかった.
名前を呼べば降りしきる雪が答えた.
腐ったじゃがいもを分けて食べながらわれらは涙をのんだ.
死骸を積んだそりが毎日朝過ぎ去った.
凍った地の上の足跡が一日の記録だった.
手先で触った鉄條網が私のユイルハン現実だった.
死亡者を埋める地さえ凍りついていた.
咳をした番(回)が命を奪いとられた.
その残酷な寒さの中でも人間はまだお互いを唱えた.
私たちは皆同じな目の中の影だった.
仲間の死骸をひいて ‘明日’という単語を忘れた.
一握りの火種が私たちを生きているようにした.
誰かは死がもっと暖かいと言った.
私たちの歌はせいでつけて終わらなかった.
虜になった瞬間から過去は消された.
毎晩目の上に横になって星を数えて生を堪えた.
帰郷の夢は凍りついた鏡の中の幻想だった.
私の手に残った傷あとはシベリアの証拠だ.
故郷を忘れないようと毎日腹中に地図を描いた.
目の中の沈黙がすべての祈祷をのんでしまった.
死んだ異意ブーツをはきながら生きている恥ずかしさを感じた.
解放の消息は初めには嘘のように聞こえた.
鉄條網が消えても自由を信じられなかった.
帰還の道は喜びではなく罪責感の道だった.
暮して帰って来たが, 心は相変らず氷の中に閉じこめられていた.
凍土で失ったことは体温だけではなく人間らしさだった.
戦争は終わったが, 収容所の夜は終わらなかった.
パンのにおいに涙が出た.
生きているという事実が罪のように感じられた.
故郷に帰って来ても雪の中の風の音が耳元に残っていた.
私たちは生き残った証人であるだけ, 勝者ではなかった.
シベリアは私たちを殺さなかった代わりに一生付きまとうようにした.
鉄條網の外の世の中は二度とこの前ようではなかった.
私は帰郷したが, 私の魂はまだその凍りついた地に埋まっている.