救急救命士という資格をご存じですか?
簡単に言うと、限定的な医療行為ができる救急隊員のことです。
20年近く前まで、救急隊員は医療行為ができず、応急処置のみで患者を病院へと運ぶだけの存在でした。
医師法第17条「医師でなければ、医業をなしてはならない。」
という法律があるがためである。
詳細は知らないけど、医療行為に認定される可能¥性がある行為を、初期の救急隊は行っていたそうだが、事故が起こったため、その後は運び屋となったらしい。
しかし、「助かるはずの命を助けたい」という思いの元に、地道な活動を続けた方々がいて、平成3年に救急救命士法が成立し、限定的なれど、医師ではない救急隊員が医療行為を行えるようになったのである。
この時に認められたのは3種の行為のみであるが、内容の説明は省く。
この時認められた医療行為は、比較的危険性の少ない方法のもので、さらに救急救命士は医師の指導の下、その行為を行って良いとなっていた。
簡単に言うと、電話で話ながら、電送装置で患者の容態を医師に診てもらいながら、指示を受けなければならなかった。
救命士の行う医療行為とは、基本的に心肺停止時に行うものであり、一刻を争う現場においては迂遠な方法ではあったが、それでも救命率の上昇に繋がる行為が可能¥となったことは喜ばしいことであった。
平成13年にあることが明るみに出た。
東北のある消防本部において、救命士が認められていない医療行為を行っていたのである。
それは気管挿管と呼ばれるものであった。
呼吸停止又は呼吸困難な状態にある患者に対し、管を口から直接気管に挿して、人工呼吸を行う行為である。
これは当然違法行為である。
違法であるという認識のもと行っていたと聞いている。
このことは社会問題となり、報道や世論の後押しにより、法改正が行われ、平成16年に訓練を受けた救命士が気管挿管を行うことが可能¥となった。
その後救命士の行為は拡大されており、現在では医師の指示の下というくくりも緩くなり、救命士は患者を救うため、日々努力を続けている。
救命士法の成立、その後の法改正は、すべて「命を助けたい」という思いのもとに、活動した人々の功績である。
詳しく書いてもあれなので、興味のある方は参照を読んでいただきたい。
さて、このスレで言いたいことであるが。
医師法が悪法だから、彼らは法整備の活動を行ったのでしょうか?
医療行為が限定的に認められた救命士法が悪法だから、東北のある地域の救命士は違法と知りながら医療行為を行ったのでしょうか?
それは彼らの良心の発露だったのでしょうか?
おそらくは違うでしょう。
職業柄と言えますが、目の前で死にかけてる人がいる、これを助けたいという純粋な思いが彼らを突き動かしたのだと思います。
この思いを良心という曖昧な言葉で表¥すことは私にはできません。
強い思いと粘り強い活動が、人を動かし、世論を作り、国を動かすことも可能¥だという一例であります。
というわけでだ。
良心が法より上とか言うひとはだ。
法律ひとつひとつすべてチェックして、これは悪法であり、これは良法でありと全部分類して。
その上で法改正のために動いてみてはいかが。
ちゃんと実践した人がいるんだから、不可能¥ではないぞ(*ΦωΦ)y―¥‾‾