E(ε;・茶・) 昨日hanaさんがピタゴラスイッチの動画を載せていたので、数学を学んだ事のある人が必ず目にする、最も古典的で最も有名な数学の定理について。
¥"直角三角形の斜辺の二乗は、残りの二つの辺の二乗の和に等しい¥"
世界で最初に見つかった定理だという人が居るほど、古典的です。
さて、この定理の発見や伝播には諸説あります。
¥"古代のエジプト人は既に知っていた¥"
とか
¥"最初に証明を完成させたのはピタゴラスだ¥"
とか
¥"世界各地で別々に見つかり、それぞれの地域で利用されていた¥"
などの説から
¥"三平方の定理を示すオーパーツがあってだな…¥"
E(ε;・茶・)・・・ まぁ、この様な説は気にしないでおきましょう。
古代のエジプトの方が、定理をきちんと理解し、その証明を知っていたのかわかりませんが、辺の比が3:4:5の三角形が直角三角形になることは知っていたようです。(古代のエジプトと言ってもかなり時代が幅がありますが、直角三角形の利用はかなり初期から行われていたようです)
ピタゴラスがどの様にこの定理を完成させたかについて、面白い話があります。本当かどうか今となっては検証も不可能¥ですが、ピタゴラスが神殿に行った時、床に並べられた
こんなタイルを見て思い浮かんだそうです。
ではこの定理の証明を見てみましょう。最も古くて明快な証明は、Euclidの原論の第一章の最後に書かれています。私が中学の頃は教科書に書いてあったのですが、生徒の中学の教科書には書かれていませんでした。残念。
上の二つの正方形の面積を、三角形を利用する事で下の正方形の面積と比較します。それによって上の二つの面積の我が下の正方形の面積に等しい事を証明します。
次は極めてシンプルな図で説明できる証明方法です。
三角形BHAと三角形AHCの相似を用います。とても簡単です。この証明も比較的古典的。
ところが、Euclidの証明と下の証明では決定的な違いがあります。上の証明では、¥"長さの二乗=面積¥"と考えているのに対し、下の証明では長さの二乗を単なる数として考えています。
この差は大きく、Euclid以前では常にものの大きさを面積や長さに置き換えていたため、面積同士、長さ同士でないと比較する事が不可能¥でした。これではより代数的な発想が生まれません。その点、下の証明は完全に長さを単純な数として考えています。
この様な差は、時代の違いだけでなく、地域の違いでも発生しています。中国では何故か代数学が発達します。原論と大差ない時代に書かれた九章算術では徹底的に実用計算を重視した内容になっています。内容を比較すると、そのあまりの違いに唖然とするほどです。¥"数学の古典的名著¥"と言う点では同じカテゴリーに入るはずなんですがね・・・。
最後に上の二つの思想を両方引き継いだ証明を…
内接円を使います。内接円の半径と、三角形の周長の積が三角形の面積に相当する事を用いるのですが、幾重にも計算が必要になります。
ただ、誰が最初に考えた証明なのか、手元にある数学史の本ではわかりせんでした。
参照
○ Cajori 初等数学史
○ http://www.cut-the-knot.org/pythagoras/index.shtml (英語のページですが80くらい証明が載っています)