熱帯や亜熱帯の森林地帯に分布しますが、亜寒帯の森林、あるいは草原に分布するものもあります。約3000種が知られ、テイオウゼミ(teiou-zemi)のような翅端までが130mmくらいの巨大なものからイワサキクサゼミ(iwasaki-kusa-zemi)のように20mm程度のものまでいます。
成虫の体は前後に細長い筒型で、頑丈な脚、長い口吻、発達した翅などが特徴です。一方、触角は短い毛髪状であまり目立ちません。翅は前翅が大きく、休息する際は体の上面に屋根状にたたみます。前翅後縁と後翅前縁は鉤状に湾曲していて、飛翔する際はこの鉤状部で前後の翅を連結して羽ばたきます。一般に飛翔能力は高く羽音を立てながらかなりの速度で飛びます。
オス成虫の腹腔内には音を出す発音筋と発音膜、音を大きくする共鳴室、腹弁などの発音器官が発達し、鳴いてメスを呼びます。また、外敵に捕獲されたときにも鳴きます。気管の拡大によって生じた共鳴室は腹部の大きな空間を占め、鳴き声の大きな中型種であるヒグラシ(higurashi)やヒメハルゼミ(hime-haru-zemi)などでは腹部の断面を見るとほとんど空洞に見えるほどです。
セミに近縁のヨコバイ(yoko-bai)やアワフキムシ(awa-fuki-mushi)などにも同様の発音器官がありますが、これらはセミのように人間にはっきり聞き取れる音量・音域でなく、一般に「鳴く昆虫」とはみなされません。一方、メス成虫の腹腔内は大きな卵巣で満たされ、尾部には硬い産卵管が発達しています。
セミは、卵→幼虫→成虫という不完全変態(蛹を通らず幼虫から成虫に変態)をする虫です。
日本の場合、成虫が出現するのは主に夏ですが、ハルゼミ(haru-zemi)のように春に出現するもの、チョウセンケナガニイニイ(chousen-kenaga-nii-nii)のように秋に出現するものもあります。温暖化が進む近年では、東京などの都市部や九州などでは、10月に入ってもわずかながらセミが鳴いていることも珍しくなくなりました。成虫期間は1-2週間ほどと言われていますが、これは成虫の飼育が困難ですぐ死んでしまうことからきた俗説で、野外では1か月ほどとも言われています。
さらに、幼虫として地下生活する期間は3-17年(アブラゼミは6年)に達し、短命どころか昆虫類でも上位に入る寿命の長さをもちます。
それでは日本に住む蝉、韓国に住む蝉を紹介しましょう。下に示した蝉でイタリック体で示した名前は学名です。韓国にもいる蝉は赤字で示してあります。日本には30種類の蝉が生息しています。韓国では少なくとも15種位は生息しているようです。
アブラゼミ族 Polyneurini
アブラゼミ属 Graptopsaltria
アブラゼミ(abura-zemi) - 유지매미(yuji-maemi) Graptopsaltria nigrofuscata