
アメリカ国防総省は、厳しい財政状況を受けて国防予算を大幅に削減する方針を発表し、今後アメリカ国内では、日本に対し、在日アメリカ軍の駐留経費の日本側の負担、いわゆる「思いやり予算」の増額を求める声がさらに強まるとの見方が出ています。
アメリカのゲーツ国防長官は9日、国防総省の改革案を発表し、海軍や陸軍などの調整や演習の実施に当たってきた統合戦力軍を1年以内に廃止することや、この10年間で増加した将官や文民幹部を半減させ、今後5年間で1000億ドル(日本円で およそ8兆6000億円)の国防費の削減を目指す方針を示しました。その一方でゲーツ長官は、軍事力を強化している北朝鮮やイランなどに対応するため、海軍の艦船の増強などに予算を重点配分する方針も示しました。
これについて軍事戦略や安全保障の専門家であるマレン・リード氏は「海軍を増強するのは、増大する中国の脅威に対応するためだ」と述べ、海軍への予算の重点配分は、東アジアで軍事的影響力を強める中国を念頭に置いたものだと指摘しました。
そのうえでリード氏は、日本国内で在日アメリカ軍の駐留経費の日本側の負担、いわゆる「思いやり予算」を減らすべきだという意見が出ていることについて「予算削減の圧力に直面した場合、日本など他の国々に さらなる財政負担を求めるのは当然のことだ」と述べ、国防予算の削減を迫られるなか、アメリカ国内では、今後日本に対し、「思いやり予算」の増額を求める声が さらに強まるとの見方を示しました。
NHK(14日17:20) http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100814/k10013359911000.html