韓国機、待機指示を誤認 福岡空港滑走路誤進入
福岡空港で2010年12月に韓国の格安航空会社エアプサンの旅客機が滑走路に誤進入し、着陸直前の日本航空の旅客機が着陸をやり直したトラブルの原因について、国土交通省運輸安全委員会は31日、(1)滑走路手前で待機するよう求めた管制官の指示を、エアプサン機のパイロットが滑走路への進入許可と誤認(2)同機は管制官の指示を誤って復唱したのに、管制官は気付かなかったと公表した。
トラブルは、福岡空港で初めての「重大インシデント」(大事故につながりかねない出来事)で、運輸安全委が調査を進めてきた。福岡空港ではその後、管制ミスなどが原因の滑走路誤進入が計3回起きている。
運輸安全委の調査報告書によると、管制官はエアプサン機に滑走路手前の誘導路の停止線でいったん待機するように英語で指示。「HOLD SHORT OF RUNWAY34」(滑走路34の手前で待機せよ)という言葉だったが、同機パイロットは滑走路への進入許可と誤認した。
そのため同機は「RUNWAY34」とだけ復唱。「待機指示」を意味する「HOLD SHORT OF」が含まれていなかったにもかかわらず、管制官は復唱内容の確認をしなかった。
管制官は日航機に着陸許可を出した後、エアプサン機が停止線を越えて滑走路に進入し始めたのに気づき、日航機に着陸のやり直しを指示した。
運輸安全委は「管制官は、自分が指示した内容と復唱された内容が異なっていたのに、何も疑問を持たずにエアプサン機が滑走路手前で待機すると認識していた」と分析。「管制官が復唱内容を確認していれば、重大インシデントは防げた」と指摘する。
再発防止策として、エアプサンは管制用語教育などを実施。国交省航空局は12年5月に管制方式基準を改正し、管制官にパイロットからの復唱内容の確認を徹底させる規定を加えた。
福岡空港では、11年5月にも、管制ミスが原因で重大事故につながりかねない滑走路誤進入が発生。12年7月には、管制官の誤指示で着陸機と離陸機が衝突する恐れのあるトラブルが起きた。