毎日新聞 2012年09月05日 00時26分(最終更新 09月05日 15時48分)
過去の受賞者に利根川進さんらノーベル賞に選ばれた研究者が名を連ねるコッホ賞に決まり、感慨深い。
受賞理由は、異なる病原体に応じて、免疫に関係する遺伝子が法則的に変化する仕組み「クラススイッチ」を発見したこと。
「遺伝子は変化しない」という定説を覆し、免疫の多様性を裏付ける画期的な成果だ。
京都大入学後、生物学者の故柴谷篤弘さんの著書を読み、分子生物学と出合う。
発見のきっかけは77年、帰宅の電車の中でのひらめき。
遺伝子の並び替えが起これば免疫反応の原理をうまく説明できる??。
研究室でデータと突き合わせ、「間違いない」と確信し、翌年発表した。
00年には、この仕組みを体内で制御するたんぱく質AIDを探し当てた。
「定説が間違っていることがわかった時こそ、研究は大きく発展する」が持論だ。
古希を迎えた今も、客員教授を務める京都大の研究室で実験データの分析に没頭する。
チャレンジ精神は衰えを知らない。
「常に次の展開を筋読みしているが、筋書き通りだと面白くない」。
若い研究者には「論文を書きやすい課題を選びがち。受け身ではなく、困難な課題に挑戦し続けてほしい」と注文は厳しい。
息抜きは40年のキャリアを誇るゴルフで、ハンディは13。
「芝生の状態、天候、地形が複雑に影響し、予測不能。科学と同じで飽きない」
授賞式は11月にベルリンで行われる。【江口一】
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▽記事引用元 毎日jp
http://mainichi.jp/opinion/news/20120905k0000m070099000c.html
ロベルト・コッホ賞
ロベルト・コッホ賞(独: Robert-Koch-Preis)は、ロベルト・コッホが自身の結核に関する研究をサポートしてもらうことを目的に設立し、結核菌を発見した折には多数の国際的援助がついた。現在、ドイツ連邦共和国の学問の賞の中で最も高額かつ名声の高い賞であり、医学研究のなかでも主に微生物学・免疫学分野における優れた業績に対して与えられる。 ロベルト・コッホ賞は、コッホ賞とコッホ・ゴールドメダルの2つからなる。コッホ賞は医学研究で新しい発見をした者に対して与えられ、ロベルト・コッホ財団から賞金100,000ユーロが贈られる。コッホ・ゴールドメダルは医学研究において優れた業績の蓄積がある者に対して与えられる。