前政権の受難始まる? 朴政権が差別化作業
2013.7.15 21:20 (1/2ページ)
韓国の朴槿恵大統領
【ソウル=黒田勝弘】韓国で李明博(イ・ミョンバク)前政権に対する問題追及が始まっている。2月にスタートした朴槿恵(パク・クネ)政権はここにきて前政権の権力中枢にいた国家情報院院長を収賄罪で逮捕したほか、前政権下で最大の国策事業だった「4大河川改修事業」に対しても“疑惑”を言い始めているからだ。
韓国ではこれまで新政権による“旧政権たたき”が慣例のようになっており、前大統領が逮捕されたこともある。朴槿恵政権は今回の前政権追及について「非正常なものの正常化を進めているだけだ」とし政治報復説を否定している。
李前大統領と朴現大統領は保守系の同じ党に属しているが、両者は以前から党内で二大派閥を形成し反発し合ってきた。李政権下では朴派が反主流派だったが朴政権下では李前政権派が反主流派になっている。
とくに前政権否定の動きとみられているのが、前政権の看板プロジェクトだった「4大河川改修事業」に対する批判だ。李明博前大統領は財閥系の建設会社出身でソウル市長時代にも市内での河川復活など建設事業で成果を挙げた。そこで李政権は当初、「国土縦断大運河計画」をぶち上げたが「今ごろ運河でもないだろう」とする世論の反対で計画を放棄、河川改修事業として実施した。
ところが先週、監査院が発表した事業に対する監査結果で「大運河を念頭においた事業だった」との疑惑が指摘され大騒ぎになっている。となると問題は過剰投資に伴う環境破壊や建設費疑惑などにまで発展しかねない。
「4大河川改修事業」は超大型土木工事で建設業界など景気浮揚策にはなったが、契約などをめぐって各種の噂もあり前政権は任期中、野党陣営から執拗(しつよう)に追及された。前政権サイドは「大運河計画は放棄宣言しており、河川改修事業もその妥当性は検証済みだ」と「いまさらの蒸し返し」に反発。新たな疑惑提起は野党陣営に“塩”をやるようなものだと朴政権に不満を高めている。
一方、情報機関の国家情報院については、大統領選挙介入問題や盧武鉉(ノ・ムヒョン)・金正日(キム・ジョンイル)両首脳の会談記録公開問題などをめぐり与野党の間で大荒れが続いている。李前大統領の側近だった元世勲(ウォン・セフン)・前院長は選挙介入疑惑で在宅起訴されたが、その後、知り合いの業者から金をもらっていたという別件の汚職疑惑であらためて逮捕された。世論や野党の批判を受けている朴政権としては“情報機関改革”は不可避で、これも結果的に旧政権たたきになっている。
大統領は全て犯罪者w