「とっぴな電話」1日数十件、対応に手を焼くソウル大
「○○は何年に起こったのか」「自分の理論を聞いてほしい」…
途中で電話を切れば大学や大統領府に苦情寄せる人も
ソウル大学西洋史学科の助手を務めるAさんは先日、訳の分からない電話を受けた。
江原道太白市を旅行中だという中年女性が「太白駅の前にピラミッドの形をした丘があるが、どうして韓国にピラミッドがあるのか」と尋ねてきたのだ。
「太白にピラミッドがあるという話は聞いたことがない」と答えると、女性は「ソウル大がそんなことも知らないのか」と、Aさんを20分以上問い詰めたという。
Aさんは「電話を切ってから腹が立って調べてみたが、太白にそんなものはなかった。
ソウル大の人は何でも知っているべきだと考えているようだ」と不満を語った。
ソウル大の各学科の事務室が、こうした突拍子もない電話に手を焼いている。
1日に数十件もかかってくるため、業務にも大きな支障が出ている。
気になったことを尋ねる電話や自分の理論を「公認」してほしいという電話など、そのタイプもさまざまだ。
一番多いのがハングルの正書法や外国語の単語の意味、数学概念の定義などを尋ねてくる「知識検索型」だ。
国史学科の助手は「ありもしない事件の発生年度を教えてほしいと言い、答えられなければ『どうしてそんなことも知らないのか』となじられることがよくある」と語る。
答えに窮する「とっぴな質問」を投げ掛けてくる人もいる。政治外交学部の元助手は、昨年の米国大統領選挙のとき「ソウル大は共和党側か、民主党側か」という質問を何度も受けた。
また、心理学科の助手は「気分が変わるたびに描いた」という難解な絵でいっぱいのスケッチブックを携えた人に「この絵が何を意味しているのか教えてほしい」と聞かれたことがあったという。
助手たちが最も手を焼くのは、学界で受け入れてもらえない理論を数時間にわたって主張したり、自分の理論をまとめた論文を教授に渡してほしいとしつこく迫ってきたりする「理論主張型」だ。
人類学科の元助手は「『人類の全ての文明は韓半島(朝鮮半島)が起源だった』という主張を数時間訴え続けた人がいた」と語る。
聞いていられなくて電話を切ると「どうして教授から回答をもらってくれないのか」と事務室に押し掛けてくるケースもあるという。
こうした荒唐無稽な電話を無視してばかりもいられない。
人類学科の元助手は「どんな話でも最後まで聞かなければ『対応が気に入らない』と大学に抗議したり、ソウル大が不親切だと大統領府(青瓦台)に苦情を寄せたりする人もいる」と、対応の難しさを打ち明けた。
研究者としての責任感を刺激して答えさせる質問もあるという。
政治外交学部の元助手は「米国や北朝鮮で重要な事件が起こると内部事情を尋ねる電話が頻繁にかかってくるが、答えずに切るのは難しい。ほかに尋ねる先がなくてこちらにかけてくるのだろうし、できるだけ誠意を持って対応するしかない」
と話している。