iPhone“ドコモ・ショック” サムスン失速なら韓国経済に打撃

2013年09月12日15時37分
アップルの国内メディア向けのイベントで公開されたアイフォーン5s。スローモーションの動画などが撮影できる=11日、東京・六本木(田村龍彦撮影) “ドコモ・ショック”が広がっている。
とくに危機感を募らせているとみられるのが、韓国最大で世界有数の巨大電機メーカー、サムスン電子だ。
NTTドコモが20日に米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の新モデルを発売。
これまで、アップルと激しくシェア争いを繰り広げてきたサムスンのスマホがピンチに陥る可能性が出てきた。
サムスンは韓国の国内総生産(GDP)の約2割を占める。
同社の営業利益の約3分の2を稼ぎ出す携帯端末部門が傾けば、
韓国経済全体にとっても大きな打撃となる。
■勢いが止まった
調査会社などの推計によると、アイフォーンの2012(平成24)年度の国内販売台数は1060万台。
ソフトバンクが50%強、KDDIが50%弱でほぼ拮抗しており、
その中でドコモは500万台前後の販売を目指す方針という。
ドコモによるアイフォーンの販売目標台数は世界全体の1%にも満たず、
スマホ世界最大手のサムスンにとって脅威の存在とは思えない。
しかし、家電業界に詳しい関係者は「サムスンは世界中でアップルと熾烈なシェア争いを繰り広げているが、
ここにきて携帯端末部門の勢いが落ちている。
それだけに日本のトップ通信業者のドコモがアップルと組むことには間違いなく危機感を抱いているはずだ」と指摘する。
■業界では「失敗」
サムスン電子の今年4~6月期の連結売上高は前年同期比21%増の57兆4600億ウォン、
営業利益は48%増の9兆5300億ウォンと、いずれも過去最高を更新した。
だが、利益の約3分の2を占めるといわれる“稼ぎ頭”の携帯端末部門の営業利益は前年同期比52%増加したものの、
前期に比べると3・5%減少したという。
実際、サムスンは販売促進費を集中投入するドコモの「ツートップ戦略」の一角を占めたものの、
新製品のギャラクシーS4は思うように売れず、業界内では「失敗」の烙印を押されている。
■「凋落につながる」
ドコモ版アイフォーンの登場がサムスンの経営にはマイナスだ。
「サムスンの携帯端末部門が今後も右肩上がりで伸びていくことは難しいだろう。
それは、韓国経済の凋落にもつながっていく」と前出の関係者は推測する。
一企業のスマホの売れ行きが一国の経済を左右するといういびつな状況が続く韓国。
ドコモの決断は巡り巡って韓国経済を窮地に追い込む可能性があるとみられている。
サムスンには、中国市場があるから大丈夫だろう。
中国集中投資で乗り切るだろう。