
えーと、先に言っておくと、イプシロンの成功によって「ICBMがどうたら」とか言う話ではありません。
つーか、そういうネタは「ミュー系」ロケットが完成したときにでも話すべきネタで、どの国の人が書いたとしても「周回遅れ」な焦点。たとえ韓国人をいじるためのネタであったとしても、ね。
今から書くことで、今後、JAXAがプレスリリースとして出す、イプシロンロケットの経過報告について興味を持ってくれる人が増えるといいなぁ、と思います。
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本文。
唐突ですが。
日本が打ち上げる衛星は、「衛星としての寿命が長い」
ということを知ってる人は、多いのかな?
なぜ長いのか?
人工衛星は、その衛星軌道の高低に関わらず、必ず「段取り」を経て、狙った位置、あるいは狙った軌道に乗ります。
打ち上げられた際に得た初速や角度で描かれる軌道は、「運用」時の軌道とは違うのです。
そして、最初の軌道から「実際に運用される」時に使う軌道へは、「遷移軌道」を経て移行します。
その際、衛星は自前の燃料を使って加減速を行います。
んで。
日本で打ち上げているロケットによってデリバリーされる衛星は、宇宙に持ち上げられた時点で、ものすごく「運用軌道」に近似する軌道に乗せられているのです。
(実際、JAXAは商業デリバリーにおいて、これをセールスポイントにしている。)
NASAやESA、ロシアでも、打上時には前計算によって算出した最適軌道、つまり「運用軌道」に近似した軌道に乗せるようにしているのですが、それと較べても「遙かに高精度」に、狙った軌道に投入できるのです。
これによって、「運用軌道」に乗せるために使う燃料が少なく済み、実運用時に姿勢制御のために使う燃料を多く残せる。
そして、これによって実運用時間も、長くすることが出来る、と。
一昨日だったか、ESAで打ち上げたGOCEが、燃料の枯渇(イオンエンジンを使ってます)によって落ちそうだ、という話がありました。
この例でも判るように、大概の実用衛星は「姿勢制御に使う燃料」が枯渇することでライフが終了するのですが、日本の場合「より多くの燃料を衛星に残して運用軌道に乗せられる」ので、結果としてライフは長くなる、というわけです。
んで。
今回のイプシロンは、衛星を軌道上に持ち上げるところまではうまくいきました。
ですが、お楽しみはこれから。
机上計算で得た最適軌道に乗せるための予想値に対して、どれだけの割合で実現できたか、というところが楽しみの部分。
H2での実現性はほぼ100%。イプシロンはどれだけ予測値をトレースできたのかが楽しみです。

不具合を抱え、打ち上げに失敗したときのトレース情報で、
機体の許容限界値を超える負荷を自律的に選択し、
なお宇宙を目指そうとしたミューの末裔だもの。
間違いなく、NASAも呆れるほどの高精度な結果を出してくれるでしょう。
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