記事入力 : 2013/09/19 09:01
現代自蔚山工場、3人に1人が作業中にスマホ
現代自動車の経営陣と労組は12日、蔚山工場で賃金・団体交渉の調印式を行った。労組は賃金・団体交渉の過程で10日間の部分ストを行い、週末の特別勤務を2回も拒否。労組の要求事項を最後まで貫いた。その結果、昨年9400万ウォン(約860万円)だった社員の平均年収は今では1億ウォン(約910万円)にほぼ肉薄している。
1987年に設立された現代自労組は、これまでの27年間から1994年と2009-11年を除いた23年間にわたって、毎年ストを起こしてきた。ストのたびに労組は「社員の劣悪な労働条件を改善すべきだ」と主張しながら、会社からの手厚い贈り物を受け取ってきた。
しかし、本紙の記者たちが8月19日と20日に現代自の蔚山工場と米国アラバマ工場をそれぞれ取材した結果「同じ会社の工場なのに、これほどまでに違うのか」と、ため息がもれるほどの違いを目の当たりにした。
作業の真っ只中であるはずの午前10時。蔚山工場の組み立てラインで働く従業員はスマートフォンを作業台の上に乗せ、株取引に夢中になっていた。その間、3台の車が通り過ぎていったが、この従業員の視線は引き続きスマートフォンの画面だけを見詰めていた。1時間のうち、この従業員がスパナを握って作業したのは、ほんの5分にもならなかった。
同日午後5時、記者が現代自「i30」のラインの従業員の様子を確認した結果、工場で作業中の従業員160人のうち、ラインを離れてスマートフォンに熱中していたり会話を交わしていたりした従業員は59人に上り、きちんと仕事をしていたのは101人にすぎなかった。仕事中に3人に1人は堂々と「別の事」をしていたわけだ。
一方、アラバマ工場の作業態度はこれとは正反対だった。米国人従業員たちは休憩時間の終わりを告げるチャイムが鳴る前に全員がラインに復帰していた。休憩時間に通話をしていた従業員も、チャイムが鳴ると急いで携帯電話の電源を切った。アラバマ工場では、勤務中に携帯電話を使用しているのが4回見つかると退職させられる。アラバマ工場の従業員は「それがわれわれの規則」と話す。
米国の自動車メーカーの没落について研究した米国ミシガン州立大学のマイケル・ムーア教授は、電子メールによる本紙のインタビューに対し「米国の自動車労組(UAW)は『会社は常にうまくいっている。会社に揺さぶりを掛けることで何かを引き出さねば』と思い込んできたが、結局は米国の自動車産業が危機に直面し、共倒れしてしまった。現代自労組もこのまま行けば、UAWの二の舞になる」と警告した。
崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
記事入力 : 2013/09/19 08:59
現代自蔚山工場、定時の30分前から退勤準備
「現代自動車は、ろくに働かずにストライキを仕事のように考え、賃上げばかりに熱心な労組が存在しているため、競争力は徐々に低下する」と懸念する声が高まっている。現代・起亜自は今年8月、米国市場で日産に抜かれて順位を7位に落とした上、韓国国内でも今年に入って8月までに乗用車の市場シェアが6年ぶりの最低水準となる60%台にまで落ち込んだ。それでも組合員の平均年俸が1億ウォン(約910万円)に迫る現代自労組は、今年も賃金引き上げと定年延長といった無理な要求を突き付け、まるで年例行事と化した部分ストを強行。生産に少なからず支障を来していた。今回は「貴族労組」と呼ばれる現代自労組にスポットライトを当ててみる。現代自労組が部分ストに突入する前の通常操業が行われていた8月19日午前8時40分。現代自蔚山工場の中でも「アバンテ」と「i30」を生産する第3工場「意匠工場」では、車体がベルトコンベヤーでゆっくりと運ばれてくるが、スマートフォンで映画を見たり、3、4人が集まって休憩したりする従業員が容易に見受けられた。
ある従業員は、休憩時間の終了を告げるチャイムが鳴っても依然としてスマートフォンで映画を見ていた。この従業員は、チャイムが鳴ってから5分後に手袋をはめた。同作業場での5分とは、ベルトコンベヤー上を車両13台が通り過ぎる時間だ。現代自の関係者は「労組の要求で工場内にWiFiを設置したものの、その後、勤務時間中にスマートフォンを使用する従業員が増えてしまった。56人いれば十分にこなせるものを100人で作業しているため、暇を持て余す従業員が増えている」と話す。工場の2階に設置された「サークルルーム」という名の休憩室には、勤務時間中であるにもかかわらず3、4人がソファーに腰を掛けていた。
作業終了まで残り30分となった午後3時。蔚山工場の至る所ですでに私服に着替えた従業員たちが自転車に乗って出口に向かっていた。午後3時28分、蔚山工場の正門であるミョンチョン門に続く5車線は、約600台のバイクや自転車で埋め尽くされていた。バイクのエンジン音で通行人の会話がよく聞こえなくなるほどだった。午後3時30分、警備員の笛の合図と共に、従業員たちは正門から外へと向かって飛び出していった。これは、蔚山工場の10カ所の出入り口で毎日見られる光景だ。自転車に乗った40代の従業員は「自分のやるべき事を全て終えて出てきたのに、何が問題なのか」と問い返してきた。勤務時間を最後までまっとうした従業員は、午後3時50分発のシャトルバスで工場を後にした。
「平均年俸1億ウォン」を目前に控えながらも「過酷な労働を強いられている」として毎年ストを繰り返す現代自蔚山工場の従業員たちの様子だ。現代自の関係者は「問題は明らかになっているが、会社ではそれすらも口にできない。従業員たちに何かを言えば、労組代議員が駆け付け『現場弾圧』だとして『ラインを止める』と大声で騒ぐからだ」とつらい胸の内を明かした。
会社側は、休憩、昼食、退勤時間などの基本的な勤務事項を守らせるためのキャンペーンさえも諦めている。それだけ労組の反対が激しいのだ。
現代自蔚山工場には「巻き上げ」、または「突き上げ」といった慣行もある。ラインを逆にさかのぼることで早く自分の仕事を終わらせ、いち早く帰宅したり休んだりすることをいう。実際、のんびりしていた工場の雰囲気は、退勤時間を目前に控えた午後3時になると、急に慌ただしくなった。1人の従業員が部品を入れた黄色いボックスを片手に持ち、自分の位置を離れ、ライン全体をさかのぼっていた。何気ない表情で10台の車に部品を装着した。これにかかった時間は約2分と、通常の作業速度に比べて2倍速かった。
蔚山工場で出会った元労組幹部のAさんは「50代の労組員同士で集まると『どうして作業モラルがここまで低下してしまったのか。20年前はこんなことはなかった』と嘆く。われわれもどこから手を付けるべきか答えが見つからない。このままでいいのか分からない」ともらした。
このようにのんびりとした雰囲気の中で働いているため、現代・起亜自の生産性は、競合メーカーに比べると大幅に遅れを取っている。自動車メーカーの生産性を調査する「ハーバーレポート」によると、ゼネラルモーターズ(GM)、フォード、クライスラーなどの米国工場で車1台を生産するのにかかる時間は平均で21時間(2011年基準)となっている。一方、現代自の蔚山工場では30.3時間かかっている。GMに比べて1.4倍も遅いのだ。現代自のアラバマ工場では、2007年の20.6時間から今年は14.4時間と生産性が向上したものの、蔚山工場では足踏み状態が続いている。現代自労組は「工場別の生産車種とオートメーション化の水準に違いがあるため、単純な比較はできない」と主張するものの、時間がたっても生産性に向上が見られない点については説明がない。
蔚山=崔鍾錫(チェ・ジョンソク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
記事入力 : 2013/09/19 08:45
現代自アラバマ工場、無気力な蔚山工場とは大違い
8月20日、米国アラバマ州モンゴメリー市にある現代自動車の組立工場を訪問した。午前勤務組の作業は午前6時45分に始まり、午後2時45分に終了する。現代自の米国人従業員たちは、午前6時30分前にはすでに工場に着いていた。午前6時30分になると班長を中心に集合した。簡単な引継ぎ事項や休日の日程などの報告を受け、準備体操を行った。
午前6時42分。勤務交代の準備を知らせる予備チャイムが鳴ると、一斉にラインに付いた。ラインでは、約1、2分間にわたって夜間勤務組と午前勤務組が重なった。しかし、ラインを後にする従業員は1人も見られなかった。6時45分に勤務交代のチャイムが鳴った。すると、ようやく夜間勤務組がラインを離れた。
ラインは直ちに安定を取り戻した。工場内では、機械音以外の音はほとんど聞こえなかった。携帯電話を使う従業員がいないだけでなく、携帯電話をポケットから取り出す人もいなかった。2人1組、または3人1組で作業するラインを除けば、隣りのラインの従業員と会話を交わす姿も見られなかった。
車体の下部を点検するラインの横にある休憩室を訪れた。外からも中の様子が十分に確認できた。24個の椅子には誰も座っておらず、班長のセドリック・ボーマンさんだけが机の上のパソコンで勤務日誌を付けていた。「どうして休憩室には誰もいないのか」と聞くと、ボーマンは理解できないといった表情で「今はラインの稼動時間だ。休憩室に入れるのは、食事時間と休憩時間、そして勤務前の3回だけ」と説明した。
午前10時30分。休憩時間を知らせるチャイムが鳴り、ベルトコンベヤーが停止した。ラインを離れた従業員のほとんどが、ポケットから携帯電話を取り出した。まるで抑えられていた欲求が噴出するかのようだった。
休憩時間は15分だ。しかし、休憩終了3分前に当たる午前10時42分に予備のチャイムが鳴ると、従業員たちは一斉に飲んでいた飲み物を捨てるか、休憩室内のロッカーに入れた。ある従業員にその理由を訪ねると「生産ラインや製品にこぼれると大変だから」と答えた。作業再開のチャイムが鳴る1分前には、従業員全員がライン横に立っていた。
人事担当者のスウェッグマンさんは「勤務中に携帯電話を使ったり、食べ物を食べたり、保護眼鏡を着用しなかったりすると、警告の対象となる。4回警告を受けると首になるため、うちの工場ではこの原則が徹底的に守られている」と話した。「急用の場合、家族はどうやって連絡するのか」と聞くと、スウェッグマンさんは「警備員室に電話すれば、総務チーム、作業班長などを経て通話できる」と説明した。「本当に急な場合は、その間に人が死ぬかも」と冗談交じりに話したが「それが規則」との答えが強い口調で返ってきた。
午前勤務組の作業が終わる午後2時45分を前に、組立ライン前の駐車場で従業員たちを待ち受けた。ところが作業終了時間を前にラインを離れる従業員は1人も見られなかった。午前勤務組のうち、工場の回転ドアから出て自分の車に向かう従業員を最初に見掛けたのは、作業終了から2分後のことだった。
自動車産業専門の分析報告書「ハーバーリポート」の生産性調査で、アラバマ工場は米国全体の1位となった。にもかかわらず、アラバマ工場の生産職従業員の平均年俸は6万4000ドル(約632万円)と、蔚山工場の従業員の年俸(約1億ウォン=約910万円)よりも少ない。
現代自アラバマ工場の労務関係者は「毎年優秀な従業員を100人選出し、韓国を1週間見学させるプログラムを運営しているが、蔚山工場の生産ラインの見学は初年度に行って以来、今では日程から外している」と話した。なんだかその訳が理解できるような気がした。
モンゴメリー(アラバマ)=張祥鎮(チャン・ サンジン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
内容はどうでもいいが、
朝鮮日報と現代となんか関係あるの?