[中韓]の経済崩壊に便乗する投資法とは?
アメリカの金融緩和縮小の懸念で新興国経済に暗雲が立ち込めている。
特に「シャドーバンキング」問題に揺れる中国や、
アベノミクスによる円安で打撃を受ける韓国は株価暴落を予想する声も。
暴落は本当にあるのか?、それはチャンスになりえるのか?、
両国経済の見通しと投資戦略について専門家に聞いた。

渡邉哲也氏
そうなれば新興国に投資されていた資金が一気に引き揚げられ、『叩き売り』になる恐れも」
と警告するのは、経済評論家の渡邉哲也氏だ。
QE3は景気回復を目指して市中に通貨を供給する政策のこと。
市場にばらまかれた投機マネーは新興国に向かい株価を支えてきたが、
この政策がいよいよ終わろうとしているのだ。
「新興国はどこも戦々恐々としていますが、
中でも影響が深刻なのはすでに多くの問題を抱えている中国と韓国です」
渡邉氏によると、不動産バブルの資金ともなっている
「理財商品」の破綻懸念が表面化したシャドーバンキング問題で、
6月には上海の短期金融市場の金利が一時30%に達したという。
「これは倒産前夜のリーマン・ブラザーズの調達金利に近い水準で、
銀行間における取り付け騒ぎともいえる異常事態。中央政府による救済で一息つきましたが、
QE3縮小で資金逃避が加速し、深刻な金融危機になる可能性もあります」
◆中国に依存する韓国。中韓はアジアで孤立状態に
一方、韓国も状況は深刻だ。
「韓国は経済規模に比して外貨準備高が少なく、その中身も換金性の乏しいものが大半。
もしQE3縮小で外貨が急激に流出すると、対応できずに金融ショックに陥る可能性もあります」
これまで韓国はこうした緊急時に通貨を融通し合う「日韓通貨スワップ協定」を結ぶことで、
実質的に日本の信用保証を受けてきたが、日韓関係の悪化でその一部が7月に失効した。
一方で、日本は新たにASEAN諸国と協定を結ぶことで合意しており、
今後はこれらの国々に保証を提供して影響力を強めるとみられている。
「日本のサポートを失いつつある韓国は中国への依存を強めており、
両国はアジアで孤立している状態。
後ろ盾が日本から中国に変わったことで韓国の国際的な信用は落ち、リスクは高まったといえます」

近年、続いた中国経済の好景気もついに終止符を迎えるか?
今後の中韓の経済を左右する、米連邦公開市場委員会(FOMC)が9月17・18日に開催されるのだが、
約65%の確率でQE3縮小が決定する見込みだ。
「株価はすでにQE3縮小を織り込んで動いているので、
予想通りの内容なら大きな変動はなく、ゆるやかに下落していくのでは。
万一厳しい内容のサプライズがあれば暴落も懸念されますが、
もし先送りということになれば一時的な上昇もあるでしょう」
一方、新興国投資に詳しい戸松信博氏は、「QE3縮小は、投資チャンスにもなりえる」と話す。
「中国は直近のGDP成長率や鉱工業生産、
乗用車販売台数などの経済指標が市場の予想を上回っており、
目先の底は打ったと考えられます。
株価の割安度を示すPERはリーマンショック後の最安値レベルに達して、
QE3縮小で株価がもう一段下がることがあれば、絶好の押し目買いチャンスにも」
前年を下回っているとはいえ、
GDP成長率は7%台を確保していることを再評価する動きもあるうえ、
新興企業向け市場である創業板市場はむしろ上昇しており、年初来高値を更新中だという。
「スマホの普及で好調なインターネット関連、
政府が推進する政策に関連する業種など成長が見込めるセクターなら上昇は十分期待できます。
QE3縮小後もアメリカ経済が好調を維持すれば、
むしろ中国株に資金が戻ってきて『爆上げ』の可能性もあります。」
◆東証上場商品でも中韓暴落で儲けられる

戸松信博氏
景気は持ち直す傾向にあり、一般的にイメージされているほど経済状態は悪くないという。
「韓国経済を圧迫していたウォン高も年末までには一息つくと考えられるので、
QE3縮小で下落したタイミングで勢いのある銘柄を押し目買いするのも手です」
(新興国投資に詳しい戸松信博氏)
それでも、リーマンショック並みの金融危機に陥る可能性も捨てきれないという。
危機に便乗して儲ける方法はないのだろうか。
「通常、急落局面では信用売りすれば利益が出ますが、外国株はそれができません。
代わりに東証に上場している中国・韓国のETFを信用売りするか、
下落局面で上昇するベア型商品を買うことで利益を上げる方法が考えられます」(同)
目先は指数を売って、底入れすれば個別銘柄の押し目買い――。
いずれにしても、迫りくる「QE3チャンス」を逃す手はない!
◆下落局面で狙いたい中国・韓国の銘柄
●中国H株ベア上場投信【東証・1573】
11960円(10株単位)
ハンセン中国企業株指数の変動率の逆の値動きをするETF(上場投資信託)。中国株の下落局面で値上がりする
●NEXT NOTES 韓国KOSPI・ベア ETN【東証・2034】
11020円(1株単位)
韓国総合株価指数200(先物)の変動率と逆の値動きをするETN(指標連動証券)。韓国株の下落局面で値上がりする
●上場インデックスファンド中国H株【東証・1548】
991円(10株単位)
円換算したハンセン中国企業株指数との連動を目指すETF。信用売りすれば下落局面で利益。反発や押し目を狙うなら買いを
●サムスンKODEX200証券上場指数投資信託【東証・1313】
2256円(10株単位)
韓国総合株価指数200の円換算値との連動を目指すETF。下落局面では信用売りで利益。買いで反発や押し目を狙っても
◆戸松信博氏推奨・中国韓国押し目買い銘柄
<中国関連>
●騰訊控股【香港・00700】
379.0香港ドル(100株単位)
中国最大級のインターネット企業。インスタントメッセンジャー「QQ」のユーザー数は8億人超
●中国建築国際【香港・03311】
12.16香港ドル(2000株単位)
建設大手。香港国際空港ターミナルビルの実績あり。低所得者向け住宅の保障房も展開
<韓国関連>
●SKハイニックス【韓国・000660】
28.65ウォン(10株単位)
SKグループの半導体メモリー大手。メモリーチップはサムスン電子に次ぎ世界2位
●NAVER【韓国・035420】
437000ウォン(10株単位)
オンラインゲームサイトのHangame、検索ポータルのNAVERを運営。子会社のLINEは大躍進中
【渡邉哲也氏】
経済評論家。内外の経済・政治情勢を分析。近著に『この残酷な世界で日本経済だけがなぜ復活できるのか』
【戸松信博氏】
グローバルリンクアドバイザーズ代表取締役。個人投資家に中国株など新興国投資情報を提供するほか、ファンドの組成運用も手がける
※株価は9月4日時点
取材・文/高城 泰(ミドルマン) 森田悦子
なんだかんだ言ってるがww
買わないことだよ!w