社説:秘密保護法案を問う 与党・みんな合意
毎日新聞 2013年11月20日 02時32分
◇まるで修正に値しない
特定秘密保護法案について、与党の自民、公明両党とみんなの党が、修正で合意した。首相が特定秘密の指定、解除などの基準を作成して閣議決定し、「行政機関の長」に秘密の指定について指揮監督したり、必要に応じて資料の提出を求めたりする権限を持つという内容だ。第三者的な観点から首相のチェックを働かすと、みんなの党は説明する。
だが、条文上、「政府」となっている基準を決める主体を「首相」に変えるに過ぎない。そもそも政府のトップである首相が第三者であるはずもない。修正の名に値しない。
国会での議論は不十分だ。採決を急ぐべきではない。
首相が膨大な量の特定秘密を個々にチェックするのは現実には不可能だ。修正案によっても、行政側の裁量で秘密指定が行われる根幹は変わらない。首相が「行政機関の長」を指揮監督するのは当たり前で、条文に明記するまでもない。
また、秘密指定の実施状況について、政府が毎年、国会へ報告し公表する規定も条文に盛り込むという。だが、個々の秘密指定の中身を国会がチェックできる仕組みではない。行政監視という国会の役割を担保する内容とはほど遠い。
国会審議で指摘された問題点に応える内容になっておらず、法案の本質は何ら変わらない。
与党は、日本維新の会との協議で、秘密の指定を恣意(しい)的にさせないよう第三者機関の設置検討を法案の付則に盛り込む考え方も示した。だが、このこと自体、本気で設置を目指しているのか甚だ疑問だ。
一方、民主党は、特定秘密の範囲を外交や国際テロに限定し、さらに指定の是非をチェックする独立性の高い第三者機関の設置などを柱とする対案を衆院に提出した。
公文書管理法や情報公開法の改正も併せて行い、特定秘密は原則30年で公開とする。延長する場合は、第三者機関の承認を必要とする。また、秘密を漏らした公務員への罰則も、政府案の最高懲役10年から懲役5年に引き下げる。
現行法の枠内で一定の秘密保全がされている現状に照らせば、民主党案もさらに精査が必要だ。ただし、国民の知る権利を大きく侵害する恐れのある政府案に比べ、懸念材料が少ない内容に改善されているのは確かだ。
政府案の概要公表は9月になってからだ。民主党案の提出が遅いとの批判は当たらない。民主党案を吟味もせず、政府案を強引に採決することは許されない。
http://mainichi.jp/opinion/news/20131120k0000m070109000c.html
よっぽど
都合がわるいのか
しつこい