国産無人機で国防強化 ミサイルなど常時警戒
防衛省検討
2014/9/14 2:00
日本経済新聞 電子版
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDE13H04_T10C14A9PE8000/?n_cid=TPRN0004
防衛省は国防を目的とした無人航空機を国内で生産する検討に入った。日本企業のセンサー技術を生かして、偵察のほか、北朝鮮を念頭に置いたミサイル発射の動きの探知や、電波情報の収集などを想定している。2015年度に3機購入する米軍の無人偵察機「グローバルホーク」と一体で運用する。日本周辺の不穏な動きをパイロットなしでも常時、警戒監視できるようにする。

外国では無人機を、領土や領空から離れた地域で地上や海上のデータを集めたり、不審船などの動きを監視したりする防衛目的で利用するケースも多い。米軍は攻撃機能をもつ無人機も保有している。日本はこれまで農業や観測用に用いてきた。政府は災害対応など特定地域の海上監視用に導入する方針だが、安倍政権下で国防向けの開発・生産も視野に入れる。
日本が15年度から導入する米軍のグローバルホークは30時間以上の連続飛行が可能で、約1万8000メートルの高さから画像撮影や、地上や海上の監視ができる。ただ、定期的な整備や不具合の確認が必要なため、自衛隊が導入する3機のうち、1度に運用できるのは1機にとどまるという。
国産無人機は4~8機導入し、グローバルホークの任務を補う。警戒監視できる高さは1万2000メートル程度になる見通し。高性能センサーを搭載し、北朝鮮が移動式の発射装置を使ってミサイル発射しようとする動きを素早くつかめるようになる。15年度予算の概算要求に調査費として約5000万円を計上した。
センサーの開発は富士通などと組む。窒化ガリウムと呼ばれる半導体素子を活用し、省電力で高出力の赤外線センサーをめざす。無人機用のエンジンや衝突回避装置といった基幹部品も開発する。国内で実用化のメドが立っていない機体そのものは米国やイスラエルなど外国製品を輸入し、日本での組み立てを検討する。開発期間は5年程度とし、20年度をメドに運用を開始したい考えだ。
1機あたりの価格は約100億円と、180億円程度のグローバルホークより抑えられる見通し。グローバルホークは、整備や点検のため米国に輸送する必要があるのに対し、国産機なら日本で維持・管理できる。防衛産業の技術力も高める。
無人航空機は地上のオペレーターが交代するだけで飛行を続けられるため長時間の任務が可能になる。防衛省はグローバルホークを上回る48時間以上の連続飛行をめざす。無人機を増強することで、東シナ海や太平洋で活動を活発にする中国の艦船や航空機への監視も強化できるとみている。
偵察というか定点情報収集・定常的観測という感じでしょうか