また日本の技術が世界の科学発展に貢献した。
宇宙に飛び立つ衛星にメッセージ搭載。
石英ガラスにデータ記録、3億年保存可 日立と京大開発
嘉幡久敬
2014年10月21日10時13分

日立製作所は、熱や放射線に強い石英ガラスに、ブルーレイディスクなみの密度でデータを書き込む技術を京都大と共同で開発し、20日発表した。「約1千年」とされるブルーレイディスクを大幅に上回る3億年もデータを保存できるといい、公文書や文化遺産などの長期保存に向く。メッセージを書き込んだ試作チップを乗せた人工衛星が、11月に打ち上げられる。
レーザーを細く絞って石英ガラスにごく短時間照射すると、内部に1千分の1ミリほどの小さな泡ができる。これをデジタルデータの単位とし、泡を1千分の3ミリほどのピッチで平面に並べ、0・06ミリ間隔で100層分、重ねた。約2・5センチ角で厚さ8ミリの石英ガラスに約1・5ギガバイトを記録できた。1千度の熱を2時間加えてもデータは保持できた。
読み出しには光学顕微鏡を使う。焦点を合わせ、一層ずつ読み取ることができる。文字や写真をイメージとしても記録できるので、動画などのデジタルデータを、再生方法を説明する文字とともに保存できる。
研究チームはこれまで、DVDなみ(約2・5センチ角で約270メガバイト)の密度での記録には成功していた。今回は、レーザー光を一点に集めるレンズを工夫することで、集積度を上げた。
課題は記録に要する時間の短縮。1・5ギガバイト記録するのに2カ月かかる。3ケタ下げるのが目標だ。

研究チームは2センチ角のチップを試作。鹿児島大や九州工業大などが開発した太陽を周回する超小型衛星「しんえん2」に積まれ、H2Aロケットで小惑星探査機「はやぶさ2」とともに宇宙へ旅立つ。チップには、未来の地球人か宇宙人に向けた衛星開発者らのメッセージや、現在の地球、人類の姿が刻まれている。(嘉幡久敬)
http://digital.asahi.com/articles/ASGBN66XNGBNULBJ019.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASGBN66XNGBNULBJ019