それ以外の老人は、老人ホームでべットに縛り付け
られるか、自殺するしかない。
75歳以上の自殺率は日本の11倍、の見上げた儒
教社会
ソウル市冠岳区のAさん(74)=女性=は、1カ月30万ウォン(2万円)ほどの政府補助金をもらい、地下にあるワンルームで暮らしている。娘 (49)が一人いるが、今は傷つけ合うだけの関係になってしまった。一時は家を2棟所有していたが、娘の夫が事業に失敗し、銀行や貸金業者に没収された。 わずかに残った財産さえも、娘と婿のいびりに勝てず、全て渡してしまった。かわいがっていた孫(22)が軍に入隊すると、Aさんは深刻なうつ病を患い、つ いには自殺を図るに至った。
「高齢者を敬う国」だった韓国が、今や高齢者の最も暮らしにくい国になろうとしている。高齢者の暮らしに関する指標は、主要国のうち最も悪い。高 齢者の2人に1人が貧困状態に陥っており、高齢者3‐5人に1人は子どもや周囲の人々による虐待に苦しんでいる。75歳以上の高齢者10万人のうち160 人が、こうした状況に絶望して自ら命を絶っている。
保健福祉部(省に相当)が22日に主催した高齢者政策に関する討論会で、専門家らは「高齢者問題はデパート式の福祉政策や予算増額で簡単に解決できる問題ではない」とし、高齢者に対する社会の意識を変えていくなどの戦略的アプローチが求められると指摘した。老後の備えがないまま老年期を迎えた韓国の高齢者は、貧困状態に陥りやすい。韓国の高齢者貧困率(高齢者全体のうち中位所得未満に属する人の割 合)は45%で、経済協力開発機構(OECD)に加盟する34カ国のうち最も高い。日本(22%)、ギリシャ(23%)、米国(24%)の2倍に達し、貧 困率2位のアイルランド(31%)と比べても14ポイント高い。
経済成長と民主化を成し遂げた世代として尊敬されるどころか、軽んじられ、虐待を受けるケースも急増している。保健福祉部によると、高齢者虐待の 申告件数は2005年が2038件、10年が3068件と、5年間で50%以上増えた。虐待の相談件数はこれよりはるかに多く、05年の1万3836件か ら10年には4万7988件と3.5倍に増えた。
高齢者虐待は、身体への暴力、言葉の暴力、扶養の放棄、遺棄などさまざまな形態がある。韓国保健社会研究院の関係者は「国家人権委員会の調査では 高齢者の37.8%が、今年初めの研究では19.7%が虐待を受けているとの結果が出た。これらの数値は米国・カナダ・英国(5‐10%)を上回ってい る」と説明した。
精神的・物理的に限界に追い込まれた韓国の75歳以上高齢者の自殺率(10万人当たりの自殺者数)は160.4人と、OECD平均の8倍を超え る。65‐74歳の自殺率も81.8人と、OECD加盟国中1位となっている。統計庁の関係者は、韓国の自殺率が24.7人で世界最高となっているのも、 高齢者の自殺が多いためだと話している。
専門家らは「1930‐50年に生まれた今の高齢者世代は、子どもからも国からも、きちんとした待遇を受けられずにいる」と指摘する。昔からの孝行の概念は崩れた一方、高齢者のための社会的セーフティーネットは十分に備わっていないというわけだ。チョン・チョルファン記者
http://www.chosunonline.com/news/20110823000038
http://www.chosunonline.com/news/20110823000039