
ベルサイユ宮殿、一部が高級ホテルに
ウォール・ストリート・ジャーナル 4月4日(月)11時37分配信
【パリ】ベルサイユ宮殿で眠りにつき、朝になったら17世紀に作られた庭園の向こうで輝く朝日を浴びながら目覚める。2018年にはマリー・アントワネットでなくともこんな時間を楽しめるかもしれない。金はかかりそうだが。
ベルサイユ宮殿の理事会は1日、フランスのホテルグループ、ロブ・ホテル・コレクション と有名シェフのアラン・デュカス氏の合同事業体に宮殿敷地内の複数の建物を貸し出す計画を承認した。建物は改修後、小規模の高級ホテルと高級フランス料理店として使用される予定。
貸し出されるのはグラン・コントローレ、プチ・コントローレ、パビヨン・デ・プルミエ・サン・マルシュと呼ばれる3棟。落札者が決まるまで1年半かかった。合同事業体は2500万ユーロ(約31億円)を投じて改修を行うと表明している。ホテルには20の客室の他にスパやオレンジ園などが一望できるテラスが設置される。地下にはプールも建設される。
合同事業体が支払う年間の賃貸料は100万ユーロ。
ベルサイユ宮殿を運営するベルサイユ宮殿美術館国有地公団のカトリーヌ・ペガール総裁は「この規模で利益を出すためには最高級ホテルにする必要がある」と語る。
国からの補助金が減るなか、フランスの重要文化施設は独自の資金調達を模索している。
年間およそ1400万人が訪れるベルサイユ宮殿は近年、チケット販売、イベント、ショップやレストランの賃貸料で収入を増やしている。宮殿全体の予算のうち、こうした収入の割合は2015年には53%に上った(前年は48%)。残りは国の補助金と民間の寄付でまかなっている。
クラウドファンディングを活用したり、私的なイベントの開催を増やしたりするなどの方法で資金調達を始めた文化施設もある。ルーブル美術館もその1つだ。
ホテルなどに改修される3棟の建物は宮殿の左側にある。ルイ16世の在位中は財務を司る役所が置かれていたが、フランス革命後は国防担当官庁に移管され、最近では食堂として使われた。2006年以降は使用されておらず、08年にベルサイユ宮殿に返還された。
ペガール氏によると、建物は傷んでおり、少なくとも500万ユーロ規模の修復を緊急に行う必要があるという。
ベルサイユ宮殿には馬車を運営する業者や、17世紀の衣装を観光客に貸し出して写真撮影を行いたいという業者から要請があったが、ペガール氏は断った。
「ベルサイユをディズニーランドにするつもりはありません」
By INTI LANDAURO
最終更新:4月4日(月)11時37分
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