【ソウルからヨボセヨ】
大地震のたびに韓国人が見習う日本人の美しい姿
大雨の中、昼食の炊き出しに並ぶ避難者=21日午前11時50分、熊本県大津町
阪神淡路大震災が起きた21年前、現場で取材したという韓国紙の記者が驚いていた。救援物資のパンをもらうために、小さな子供が不満も言わず、何 十分間も黙って列に並んでいたという。「韓国では考えられない。われ先にと食料を奪い合い、不平不満を叫ぶ者が絶対にいる」といたく感動していた。
似たような話は、5年前の東日本大震災で東北の被災地を取材した韓国人記者からも聞いた。熊本、大分両県を襲った今回の地震も同様。配られる弁当がなくな り、即席のおにぎり2個だけになっても、「ありがとう」と言って受け取る人がいたそうだ。知人の韓国人は「やはり見習うべきだ。韓国なら政府の対応への抗 議デモが起きても不思議じゃない」と感心している。
こうした日本人の行いは韓国で、「苦難に耐えて我慢する美しい姿」とも理解されているようだ。韓国人とこの話題になると、素直に「他人への配慮です。腹をすかせているのは自分だけじゃないから」と日本人の心情を説明している。
「市民の意識が成熟」「困難の中、輝く市民意識」と韓国メディアの多くは激賞する。ただ、20年余り前から大地震のたびに韓国は、「日本人を見習うべし」と繰り返している。実は、ほとんど日本を見習ってこなかったのかなあ。(名村隆寛)