旧日本軍の従軍慰安婦問題を巡る日韓合意に基づいて元慰安婦支援事業を担う韓国の「和解・癒やし財団」が、事業休止に追い込まれる恐れがあることが、財団関係者への取材で分かった。
韓国大統領選(5月9日投開票)の有力2候補は日韓合意に批判的な立場で、「新政権の支援がなければ事業継続は困難」との見方が財団内で強まっているためだ。こうした情勢を背景に11人の理事のうち既に2人が辞任。さらに数人が追随する意向を示しているといい、昨年7月末に発足した財団は1年も経ずに存続の危機に立たされている。
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理事会は日韓関係の専門家や弁護士、政府当局者らで構成。関係者によると2人が3月までに「個人的な事情」を理由に辞任を申し出て、了承された。
合意の再交渉に日本政府は応じない構え
大統領選で首位争いを展開している革新系最大野党「共に民主党」候補の文在寅(ムンジェイン)氏(64)と中道の第2野党「国民の党」候補の安哲秀(アンチョルス)氏(55)は、いずれも「元慰安婦に無断で合意した」などとして再交渉を主張。どちらが当選しても数カ月間かけて合意内容や経緯を検証し、日本政府との再交渉の可能性を探る公算が大きい。このため、「少なくともその間は事業を休止せざるを得ない」(理事の一人)との悲観論が、財団内で広がっているという。