【日本を守る海自艦】
護衛艦「かが」、潜水艦「せきりゅう」…最新鋭艦船が相次ぎ呉に
隊員ら「安全保障」を明言
海上自衛隊の最新鋭の艦船などが今年に入り、広島県呉市など西日本の港に相次ぎ寄港し、公開されている。不透明な北朝鮮情勢や海洋進出を強める中国の動向など、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、海上防衛を担う海自の役割も重要度を増している。各港に寄港した艦船の雄姿を写真とともに伝える。
「かが」
海自最大の護衛艦「かが」(排水量約1万9500トン)が4月3日、母港となる呉基地に初めて入港、同基地の第4護衛隊に配備された。
「いずも」型の2番艦で、3月22日に就役したばかり。全長約248メートル、全幅約38メートル。空母のように艦首から艦尾まで平らな甲板が広がり、哨戒ヘリ5機が同時に発着艦できる。
海自呉地方総監部によると、潜水艦を探す哨戒ヘリ7機に加え、救難・輸送ヘリ2機の計9機を搭載、運用する。垂直離着陸輸送機MV22オスプレイも搭載可能で、離島防衛や災害派遣などでの運用も想定。乗員470人(女性隊員約30人)が乗り込む。
入港では、呉基地の隊員ら約300人が巨大艦船を出迎え、呉地方総監の池太郎海将が「わが国の安全保障情勢は厳しさを増している。早期に第一線の戦力となるよう訓練に励んでほしい」と激励した。
「せきりゅう」
呉基地には3月28日にも、第5潜水隊に配備された最新鋭潜水艦「せきりゅう」(同2950トン)が初入港した。
せきりゅうは全長84メートル、幅9・1メートル。運動性能が高い「そうりゅう」型の8隻目で、艦名は「南方を守護する神聖な龍」を意味する。敵の魚雷を妨害して潜水艦の防衛能力を高めるシステムを搭載し、65人が乗り込む。
建造費は約560億円。平成27年11月に進水後、艦内装備を整え、今年3月13日に神戸市の造船所で引き渡し式があった。
呉への入港では桟橋で隊員ら約320人が出迎え、艦長の渡辺正裕2等海佐(45)は「しっかり練度をあげてわが国の安全保障に貢献したい」と話した。
海自の現役潜水艦は17隻で、うち呉基地への配備は10隻となった。
「いなづま」「はたかぜ」
呉には1月にも、同基地が母港の護衛艦「いなづま」がアフリカ・ソマリア沖での海賊対処活動を終えて約半年ぶりに帰港。乗組員約200人を家族や同基地の隊員らが出迎え、再会を喜び合った。
いなづまは昨年7月に同基地を出港。護衛艦「すずつき」(長崎・佐世保基地)とともに8月3日から12月14日まで30回にわたり計43隻の民間商船やタンカーを護衛するなどした。
また、広島市の広島港宇品外貿埠頭(ふとう)(広島市)には3月21日、ミサイル搭載護衛艦「はたかぜ」(同4600トン)が入港、雄姿を見せた。
はたかぜは昭和61年に就役し、海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)の第1護衛隊に所属。艦隊防空の要として建造された海自5番目のミサイル搭載護衛艦で、東日本大震災など災害派遣でも活躍している。
宇品へは米グアム沖での訓練航海の帰途に寄港。対空誘導ミサイルの発射装置や5インチ単装速射砲、艦内の食堂などが公開された。
「しまゆき」
一方、松山市の松山外港第2埠頭には4月半ば、練習艦「しまゆき」(同3050トン)が着岸し、公開された。
全長130メートル、最大幅13・6メートルで、乗組員は約180人。護衛艦として活動した後、平成11年に練習艦となった。
自衛隊愛媛地方協力本部の呼びかけで集まった松山大など同市の大学生らも艦内を見学。速射砲や対潜ロケット、機関砲などの装備のほか、艦橋や食堂、寝室なども見て回り、自衛官に日常の勤務や休日の過ごし方などを質問していた。
「自衛官が誇りを持って働いていることが伝わった」と感想を述べた学生もおり、有意義な時間を過ごしたようだった。

