■ 韓国人が大好きな大阪、理由はUSJ
日本の訪日外国人増加を牽引している関西国際空港の国際線の外国人旅客数はここ数年、毎年2桁成長で、平成28年度は13%増の1242万人が訪れた。
その大阪人気の背景の1つに、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)がある。「ハリー・ポッター」など国際的に人気のアトラクションを導入。昨年、開業以来、入場者数が1億5000万人を突破した。
ちなみに、「韓国の若者の最も行きたい場所はUSJ」(韓国メディア)だそうだ。
前述の京畿道華城のユニバーサル・スタジオの建設計画は、資金不足であるだけでなく、同計画を誘致してきた朴槿恵(パク・クネ)大統領の失墜で、事実上、凍結したと見るのが妥当だろう。
さらに、名所旧跡に関して、韓国の場合、世界遺産は朝鮮時代に建てられた遺跡が多い。例えば、日本や欧州、中国に至ってさえも、政権や時代が変るごとに、その前の時代の文化を新たな内容を加味し、別名で後世に残す。
しかし、韓国では、古い時代のものは削除し、全く違う新しいものに塗り替えてしまう。
そのため、ロッテグループが、百済の遺跡を復元しようとしたところ、国内に史料が存在せず、日本や中国に残された史跡や文献を引用した。
これでは、「韓国独自」の歴史遺産を築けず、韓国特有の名所旧跡に巡り合える機会は少なく、外国人の観光客だけでなく、韓国人自身にとっても自分発見のコンテンツが乏しく、韓国旅行の魅力は薄れるのは当然だろう。
また、韓国の観光コンテンツ不足のもう1つが、「食」だ。
特に、韓国人が海外旅行で求める最大のコンテンツがこの食。近所や街中で、韓国では、「シクサハショッソヨ(食事はされましたか)」とよく聞かれるほど、食へのこだわりが強い。
■ 韓国どこでも金太郎飴、魅力乏しい地方
韓国の地方には、日本のように特産と呼ばれる地方独自の食文化がない。もともと”地方特産”の食べ物や料理は、すぐさま韓国の人口のほぼ半分が集中する首都圏で吸い上げられ、そこで認知を受けたものだけ、再び、全国に渡る。
言い換えれば、「地方特産」の食べ物や料理は、韓国の国内どこでも味わえ、「食の特産」がないのも観光で、致命的なコンテンツ不足だ。そのためか、韓国人が日本を訪問する場合、「日本食」へのこだわりが非常に強いのが特徴だ。
韓国の悪化する観光産業の深刻さは、内需低迷、ひいては苦戦する韓国経済の原因にもなっている。
今年5月、韓国銀行が発表した国際収支によると、サービス収支の赤字が32億7000万ドル(約3600億円、今年3月)で、単月では過去最大赤字となった1月(33億6000万ドル=約3700億円)に次ぐ深刻な状況に陥った。
しかも、前年同月比の3倍以上で、1~3月期の赤字としては88億6000万ドル(約9750億円)と過去最悪を記録。
その赤字収支の内訳の中でも、旅行収支の赤字が13億5000万ドル(約1500億円)にも膨れ上がり、韓国の観光業が中東呼吸器症候群(MERS)で壊滅的な打撃を受けた2015年7月以来、約2年ぶりの巨額の赤字を記録。原因は、訪韓外国人の減少とともに、自国・韓国人の海外旅行客の大幅増加が影響している。
今年上半期に訪韓した外国人旅行客は、約676万人で、前年同期比で約17%も減少する中、2015年に出国した韓国人は約1932万人にも上り、同年に韓国に入国した外国人約1323万人の約1.5倍に上った。
さらに、2006年から2015年までの10年間では、海外に出国した韓国人は毎年、「訪韓外国人を上回り」、平均で約1.5倍にもなっている。
韓国人は「自国嫌い」で「外国好き」なのだ。
観光収支の赤字は、「お粗末な国内観光にそっぽを向いた韓国人が海外に行く傾向が強くなり、さらに、外国人を誘致してもお金を消費するところが少ないという"観光立国コリア"の内情を分かりやすく数値で表しているに過ぎない」(韓国経済新聞)とバッサリ批判されている。
それを如実に表しているのが、訪韓外国人が示す消費額の激減だ。
韓国文化観光研究院などによると、昨年の訪韓外国人の1人当たりの平均消費額は約1630ドル(約18万円)。前年の約1720ドル(約19万円)からほぼ100ドル減った。
ちなみに最もお金を多く使ったのは、中東からの観光客の約2600ドル(約29万円)で、最も少なかったのは日本人の約815ドル(約9万円)。