
北朝鮮危機:「韓国の同意が必要」文大統領発言に米国務省・メディアは渋い顔
文在寅(ムン・ジェイン)大統領が15日、日本による植民地支配から解放されたことを祝う「光復節」式典のあいさつで、「誰も韓国の同意なしに軍事行動を決定することはできない。絶対に戦争を防ぎたい」と述べたことについて、米国が敏感な反応を示している。米国務省は15日(現地時間)、「国防総省に聞いてほしい」と言及を避けながらも、「北朝鮮問題は全世界の問題だ」として米国の介入の余地に含みを持たせた。
ヘザー・ナウアート米国務省報道官は同日の定例記者会見で、「文大統領の発言に対してコメントしてほしい」という記者らの問い掛けに、「米国は韓国政府と対話を続けている」としながらも、「その質問には答えない」と言った。また、「彼(文大統領)は(米国の)意欲をそぐのではないか」という質問には、「誰も韓半島(朝鮮半島)での戦争を望んでいない。韓国も日本も、誰も望んでいない」と話をそらした。
あらためて「文大統領は今回の件を『あなた方(米国と北朝鮮)だけの問題』と見ているのではないか」という質問が出ると、ナウアート報道官は「この問題は北朝鮮と全世界の問題で、米国だけが北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権に対して懸念を表明しているのではない。金正恩政権は自国民を飢えさせ、収容所に閉じ込めている。全世界が北朝鮮を非難している」と答えた。「どのような攻撃をする際に米国は韓国から許可をもらわなければならないのか」という質問には、「これは国防総省が韓国と相談すべきことだ。韓国は重要な同盟国であり、米国は同盟国を守る」と答えた。カティーナ・アダムス国務省報道官(東アジア・太平洋担当)も同日、米国のラジオ放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」のインタビューで文大統領の発言について質問を受けた際、「国防総省に聞いてほしい」と言及を避けた。
米国務省の慎重な反応は、北朝鮮に対する圧力をめぐる韓米の見解を示し、まるで敵前分裂しているかのような姿を見せないためのものと受け止められている。ワシントンの外交消息筋は「戦争を阻止しなければならないという点で、ソウルとワシントンには何の異論もなく、軍事行動を取る前に事前協議をするしかない。ただ、文大統領の断定的な発言に米国側が当惑したようだ」と言った。