アジア太平洋経済協力会議(APEC)に合わせ、長崎県が10~11月に開催地ベトナムで、長崎を拠点に16世紀末~17世紀初めに東南アジア諸国などとの交易に使われた「朱印船」のレプリカを展示する計画を進めている。国際的な知名度アップや交流強化が狙い。
ベトナム側も、約400年前にさかのぼるとされる長崎との関係が「朱印船などを象徴とし深まってほしい」(クアンナム省高官)と期待しているという。
朱印船は三菱重工業長崎造船所が地元の祭りのために製作した長さ約10メートル、幅約3メートル、高さ約4メートルの木製。長崎市内の別の造船所で、展示へ改装作業が進められている。展示はAPEC首脳会議などが開催されるダナンやクアンナム省ホイアンで計画されている。
ベトナムと省レベルの交流を続ける長崎県は、長く続いてきた関係をさらに発展させたい考え。
17世紀初めごろに朱印船貿易で財を成した長崎の豪商、荒木宗太郎の妻は、ベトナム中部を支配した「安南国」の王女。生涯を過ごした長崎で「アニオー姫」と呼ばれ、親しまれた。県はAPEC期間周辺に、クアンナム省で朱印船とアニオー姫を絡めたイベントの開催も計画している。
朱印船は、海外渡航許可「朱印状」を持つ船。朱印船貿易で東南アジア諸国から生糸、絹織物、砂糖などが輸入された。