どうせ予想通りの内容なので色をつけた箇所だけお読みください。
韓半島危機の中で起死回生する安倍氏、最長首相も視野か
2017年09月06日09時01分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
「北朝鮮による弾道ミサイル発射事案に係る政府の初動対応について」
北朝鮮が日本上空に向けてミサイルを放った先月29日、官邸対策室が整理・配布したA4用紙2枚分の報告書のタイトルだ。首相官邸は北朝鮮の挑発のたびにこれと類似の文書を配布してきたが、ここには日本政府の緊迫した対応が分刻みで記載されている。午前5時58分(韓国は5時57分と発表)に発射されたミサイルが6時12分に太平洋に着水する前に、安倍晋三首相の緊急指示がすでに6時1分と6時7分の2度にわたって下されている。6時2分には危機警報システム「Jアラート」を送信して「ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射された模様です。頑丈な建物や地下に避難して下さい」というメッセージを日本国民に向けて伝達した。
この日、安倍晋三首相は午前6時23分に執務室である首相官邸に現れ、1分後の24分から記者会見を行った。
安倍氏は普段、官邸から車で10分以上かかる渋谷の私邸から通勤しているが、この日はミサイルの発射をあらかじめ予想していたかのように、官邸近接の公邸で夜を過ごした。公邸は官邸と地下通路でつながっていて、緊急の場合は1分で出勤することができる。8月のうち、安倍氏が公邸に宿泊したのはたった2日(25日と28日)だけだったが、驚くことにすべて北朝鮮がミサイルを発射する前夜だった。そのため「安倍首相が北朝鮮の挑発兆候に気づき、素早い対応を演出するためにわざわざ公邸に泊まり込んだのではないか」との分析が出ている。日本政府は肯定も否定もしていないが、とにかく安倍氏の素早い対応は日本国民にその度ごとに刻印されている。今月3日の北朝鮮の6回目の核実験の時も同様だった。首相官邸ホームページの「北朝鮮による核実験の実施について」という特設ページには、12時38分の首相指示、13時9分の首相会見、13時34分の国家安全保障会議の開催、13時51分の2回目の首相指示など、安倍氏の対応が紹介されている。
ことし7月には支持率が20%台まで急落して息絶え絶えだった安倍氏が、北朝鮮の相次ぐ挑発を契機に起死回生している。毎日新聞の今月2~3日調査では、先月より4%ポイント上昇した39%、日本経済新聞の8月25~27日の調査では46%だった。一時70%を越える全盛期時代の支持率には到底及ばないが、私学財団に関する優遇措置疑惑や東京都議会議員選挙の惨敗で低迷していた7月とは確かに変わった。
北朝鮮が核・ミサイル挑発の段階を高めながら、これまで安倍氏をコーナーに追い詰めていたスキャンダル関連ニュースは日本主要メディアの紙面から消えてしまった。その代わり、強力な北朝鮮制裁を第一線で求める安倍氏の安保リーダーシップが刻印され、北朝鮮の核・ミサイル脅威に対する日本政府の対応が連日紙面を飾っている。実際、安倍氏は北朝鮮が6回目の核実験を強行した3日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領よりも先にドナルド・トランプ米国大統領やウラジーミル・プーチン露大統領と電話会談を行い、事実上、国際社会の北朝鮮外交戦をリードしている。
安倍首相は大好きなゴルフ断ちまでした。「ゴルフ狂」として知られる安倍氏は2012年の再執権以降、8月になれば山梨県の別荘で4~5回ほどラウンドをしながら休暇を過ごした。2013年の休暇の時には、豪雨の被害で5人が死亡・行方不明になった状況でも全く動じずにゴルフをしていた安倍氏だったが、今回の休暇は緊迫した北朝鮮問題を意識したように、一度もゴルフクラブを握らなかった。このため「安倍首相は北朝鮮核・ミサイル挑発で高まった今回の危機局面をむしろ勝負どころと見ている」という分析が出ている。
安倍氏自身は否定しているが、日本政界からは「来年9月の自民党総裁3連任への挑戦を控えている安倍氏が、長期執権のためにいつ衆議院を解散するべきか悩んでいる」という見方が多い。自身の支持率を引き上げて「安倍1強」体制を復活させた後、自身に最も有利な時点を選んで衆議院を解散して選挙を行い、長期執権を狙うだろうという予想だ。ところが支持率を劇的に効果的に引き上げる方法がなく悩んでいた安倍氏に、今回の北朝鮮安保危機がむしろチャンスとして働きうるということだ。先月は「安倍氏が電撃的に北朝鮮を訪問して金正恩(キム・ジョンウン)氏と会談し、核・ミサイル問題と日本人拉致問題への一括妥結を試みるだろう」という「電撃訪朝説」がささやかれていたが、今回は北朝鮮の核・ミサイルが安倍氏に新しい道を開いているという見方もある。
安倍氏の首相在任期間はちょうど1年間だった2006~2007年第1次安倍内閣を合わせると、5日までで2081日となる。安倍氏より在任期間が長い歴代日本首相は佐藤栄作(2798日)と吉田茂(2616日)の2人だけだ。今後700日ほど経てば日本最長首相も可能な安倍氏は、今回の危機を政治人生最大の勝負どころと見ているかもしれない。
状況は安倍氏に不利ではない状態で進んでいる。日本防衛省が北朝鮮ミサイル防衛を名分に、歴代最高額の防衛予算を編成し、韓半島(朝鮮半島)有事の際に韓国在留日本人の避難対策を日本政府が常にメディアに公開するなど安倍内閣の安保マーケティングは連日高まっている。過去なら進歩層の反発に合った安倍式の軍事・安保膨張戦略が、北朝鮮核・ミサイル危機のために抵抗感なく日本国民の間に伝播している。「北朝鮮危機で安倍氏が本心では笑っている」という言葉まで出てくるのはこのためだ。