【時論】南北首脳会談、否定的な未来に備えるべき
2018年04月23日15時22分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
歴史的な南北首脳会談を4日後に控え、国民が期待を膨らませている。聞こえてくるニュースはほとんど核廃棄と共に平和体制が定着するような前向きなものだ。うれしい話だ。どれほど待ち続けてきたことか。
しかし落ち着いて考えてみよう。2000年の世界史上、ならず者国家が突然おとなしい羊のようになった歴史はあるだろうか。もしかすると我々は後ろに隠された否定的な点に視線を向けていないのではと心配になる。科学的な方法論を利用すれば、感情の偏りから抜け出してこそ誤謬を減らすことができる。未来学の方法論に基づいて現状況を冷静に点検してみよう。
未来学は発生可能な複数の未来を探索研究し、我々が望む姿に作っていくことを目標にする。前向きな未来は我々が望む方向であるためそれほど慎重に考える必要はない。しかし否定的な未来は我々が避けたいものであるため多くの努力が必要だ。それで未来学では前向きな未来よりも否定的な未来により大きな関心を持つ。
現在、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が破格的な話をしているが、それは真意ではないかもしれない。また、考えが変わることもある。過去の北朝鮮がそれを見せている。いま我々の前には不確実性が多い未来戦略問題が存在しているのだ。
今日の我々の前の問題を未来予測-希望未来-戦略樹立の3段階に分けて説明してみよう。そして分かりやすく説明するために例題を作ってみる。筆者の浅い南北関係知識で作った例題という点を忘れないでほしい。まずは最初の「未来予測」段階だ。今回の交渉問題には韓国・北朝鮮・米国の3つのプレーヤーがいる。これは相手がいる交渉であるため、北朝鮮と米国がどのように出てくるかによって我々の対応策が変わる。例えば北朝鮮は大きく3つの選択(a、b、c)を持つことができる。北朝鮮の選択aは本当に積極的に核を廃棄することだ。bは経済的な見返りを受けて核を廃棄するかどうかを決める選択だ。cは時間稼ぎをして現在の国連制裁を避けようという戦略だ。
これに対し米国の対応策も大きく3つ(A、B、C)が考えられる。Aは融和的な立場だ。Bは現在のように圧力を続ける対応だ。Cは武力の使用。北朝鮮と米国の選択は9通り(3x3)の未来を作る。例えば未来aAは北朝鮮が積極的に核を放棄して米国が融和的な態度で出てくる未来だ。未来bAは北朝鮮が経済的な見返りを要求し、米国が融和的な立場を見せる場合となる。
2つ目の段階では予測された未来を参考にして目標を設定する。「希望未来」は統合的に一つを定めることもでき、予測された未来に基づいてそれぞれ定めることもできる。一つの目標だけを決めるという意味は、いかなる場合にも我々はこれを必ず達成するという意味だ。しかし最終的な目標に向かって努力するが、状況によって中間目標を設定することもある。例えば北朝鮮が途方もない経済的な見返りを要求し、米国はそこに応じる意思がない場合、我々が追求する中間目標を準備しておく必要がある。
未来管理の3つ目の段階は「未来戦略」樹立。未来戦略は予想される未来に基づいてそれぞれ樹立するのが原則だ。例えば、aA未来に対しては我々が主導的に状況を導きながら核廃棄を助け、平和協定を推進する戦略だ。aB未来については費用を米国と半分ずつ分担し、北朝鮮と米国を説得する戦略があり得る。このような戦略をシナリオのように記述することもできる。我々の例題では9通りの未来があるため9つの戦略シナリオを準備しなければいけない。
交渉には相手がいるため自分が主張することを100%得られない場合が多い。それで自分が譲歩できるマジノ線を準備することが多い。交渉ではこれをBATNA(Best Alternative To Negotiaed Agreement、交渉が決裂した場合の次善策)と呼ぶ。BATNAは絶対に露出しない。露出すれば相手が最初からこれを主張してくるからだ。
我々の民族の運命がかかった交渉が今後展開していくだろう。今回の首脳会談は終わりでなく数年間の長い交渉の出発点となるはずだ。これを予感している文在寅(ムン・ジェイン)大統領も「悪魔は細部に宿る」という話をした。このような時であるほど交渉のマスタープランを持っていなければならない。ここには発生可能なすべての未来・目標・戦略・BATNAを含んでいなければいけない。未来学的な方法を活用し、体系的で精巧な準備を期待したい。そして否定的な未来に対してさらに慎重になる必要があるということも忘れないでほしい。悪魔は油断する間に育つ。
イ・グァンヒョン/KAIST(韓国科学技術院)未来戦略大学院教授/リセットコリア第4次産業革命分科長
韓国人に似つかわしくない心配はやめて
いままでどおりホルホルしときなさい。
望ましくない未来が訪れたら、アイゴーと泣き叫びなさいwww