■北東アジアの戦後構造を取り除く
私は先刻、北東アジアから積年の戦後構造を取り除くため、労をいとわないと申しました。
私はいま、(ロシアの)ウラジーミル・プーチン大統領とともに、70年以上動かなかったこう着を動かそうとしています。
大統領と私は今月の初め、ウラジオストクで会いました。通算22度目となる会談でした。近々、また会います。
両国の間に横たわる領土問題を解決し、日露の間に、平和条約を結ばなくてはなりません。日露の平和条約が成ってこそ、北東アジアの平和と繁栄は、より確かな礎を得るのです。
皆さま、昨年この場所から、拉致、核・ミサイルの解決を北朝鮮に強く促し、国連安全保障理事会決議の完全な履行を訴えた私は、北朝鮮の変化に最大の関心を抱いています。
いまや北朝鮮は、歴史的好機を、つかめるか、否かの岐路にある。手つかずの天然資源と、大きく生産性を伸ばし得る労働力が、北朝鮮にはあります。
拉致、核・ミサイル問題の解決の先に、不幸な過去を清算し、国交正常化を目指す日本の方針は変わりません。私たちは北朝鮮がもつ潜在性を解き放つため、助力を惜しまないでしょう。
ただし幾度でも言わなくてはなりません。すべての拉致被害者の帰国を実現する。私は、そう決意しています。
拉致問題を解決するため、私も、北朝鮮との相互不信の殻を破り、新たなスタートを切って、金正恩(朝鮮労働党)委員長と直接向き合う用意があります。いま決まっていることは、まだ何もありませんが、実施する以上、拉致問題の解決に資する会談にしなければならないと決意しています。
日中関係についても一言させてください。本年始まった首脳間の往来は、来月、私が訪中し、その後には習近平国家主席を日本にお招きし、といった形で継続し、両国関係に、そしてこの地域に、決定的な安定の軸を加えていくでしょう。