例えば、従軍慰安婦問題は日帝に性奴隷にされた可哀想なお婆さんと言う形で、日本人に対する憎悪と敵意の象徴として、いわば反日アイコンとして有機的に機能する。
それは挺対協という、当事者では無い、支援団体が、この問題に関する圧倒的な主導権を確保し、問題の推移を掌握している事の表れでもある。
つまり、エネルギーの流れが日本人に対する無尽蔵の憎しみと言う形で一本化出来るわけだが、徴用工問題は違う。
この問題の本質が、日本企業又は日帝による未払賃金の請求訴訟である事を忘れてはいけない。
この人達の中には、自ら進んで日本企業で働いた人も居れば、元軍人や軍属もいる。
この人達はノ・ムヒョン大統領時代に「親日派」として時の政府から切り捨てられた棄民でもある。
2005年の日韓請求権再検証の時に、時のノ・ムヒョン大統領から「解決済み」として、いわば見捨てられた人々も多く居るわけだ。
彼らは韓国政府、殊にノ・ムヒョン政権や彼を補佐官として支えた文大統領に対して強い不満と不信感を持っていると思われる。
そもそも韓国が日本から受け取った5億ドルとも言われる経済協力金は事実上、こうした人々に与えられるはずの賠償金の原資であったにもかかわらず、時の朴政権はインフラ整備に投資した。
その結果、利益を得た者と本来なら得られるはずの賠償金を得られなかった者が現に存在するわけだ。
そして彼らは民族の裏切り者と言う堪え難い汚名まで頂戴した。
この度の大法院判決が下れば、日本企業は韓国市場から一斉に退場し、資本は回収される。
日本企業との取引も不可能になりかねないし、日本人の嫌韓感情も取り返しのつかない状況になる。
韓国経済は大混乱に陥りかねない。
でも、それだけじゃ終わらないんだよね。
過去に左派政権によって「親日派」の名で虐げられてきた人々が、韓国内で深刻なイデオロギー対立を引き起こす可能性もある。
なにせ、自分達が受け取るべきお金を奪ったのは他ならぬ韓国政府なのだから。
本来ならば日本人に向けられるはずの憎悪と敵意が、韓国国内でドメスティックに渦巻くかも知れない。
むしろ、そうなる方が自然な流れと言うべきだ。