正恩氏4度目の訪中、食事6時間で会談わずか1時間
昨年3月の初訪中と同様に、電撃的に4回目の訪中を敢行した北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が9日午後2時ごろ、特別列車で帰国の途に就いた。
北京滞在2日目となった9日午前、金委員長は北京の経済技術開発区を訪れ、中国の有名漢方薬メーカー「北京同仁堂」の工場を視察した。その後、北京飯店で習近平・中国国家主席夫妻と昼食を共にし、夫妻に見送られながら北京駅に向かった。昨年3月の初めての訪中の際は、初日に首脳会談と夕食会、2日目に中関村(中国のシリコンバレーと呼ばれる北京郊外の地区)訪問と習主席夫妻との昼食、その後帰国という「滞在24時間」の日程だったが、今回もほぼ同じ日程で行動し、中国との蜜月を誇示すると同時に経済開発の意志をアピールしたわけだ。
前日に人民大会堂で行われた習主席と金委員長による中朝首脳会談では、対北朝鮮制裁によって困窮している北朝鮮の経済問題を解決するために、経済面での交流・協力について話し合われたという。また、金委員長が今年の新年の辞で述べた平和協定や多国間協議および「新たな道」に関する中国の役割についても話し合われたとの見方が出ている。中朝両国は9日午後になっても、首脳会談の内容を公開しなかった。
首脳会談はわずか1時間で終わり、金委員長の今回の訪中は、2回目の米朝会談に向けて中朝の友好をアピールするとともに、北朝鮮核問題に対する米国の関心を呼び起こすという対外効果を狙ったイベント性のものだったとの分析も示されている。実際、金委員長の24時間の北京滞在中、両首脳は夕食に4時間、昼食に2時間、つまり食事だけで6時間を費やした。一方の首脳会談は、通訳に掛かった時間を考慮すると、両首脳の実際の発言時間は20分程度だった。一部では、両首脳が2回目の米朝会談を前に親密な様子を見せれば米国を刺激しかねないため、あえて首脳会談を短時間で終わらせたとの見方も出ている。