正恩氏妹の韓国非難発表に困惑広がる 「相互尊重を」
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の呂尚基(ヨ・サンギ)報道官は4日の定例会見で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の妹の金与正(キム・ヨジョン)党中央委員会第1副部長が韓国青瓦台(大統領府)を強く非難する談話を出したことについて、「南北関係の発展と朝鮮半島の恒久的な平和のため、南北が相互尊重し、共に努力していかなければならない」との原則的な立場を示した。
金与正氏は談話で、金委員長が視察した火力打撃訓練について「自衛のための行動」として、同訓練に懸念を示した青瓦台に対し、「低能な考えに驚愕(きょうがく)する」と非難。「非論理的な主張と言動は南(韓国)に対する不信と憎悪、軽蔑を増幅させるだけ」と主張した。
統一部内では新型コロナウイルスを巡る事態が沈静化すれば南北の協力事業を推進しようと準備を進めており、金与正氏の談話発表に困惑する声も出ている。
青瓦台も「(金与正氏の談話については)言及しない」として慎重な姿勢を示した。下手な対応はむしろ南北関係に悪影響を与えかねないと懸念しているためとみられる。
与党陣営の関係者は「談話はもちろん、北が飛翔(ひしょう)体を発射したことは新型コロナウイルスなどを考慮した内部結束用との分析も可能だ」との認識を示した。
ただ、金与正氏は2018年の平昌冬季五輪に合わせて北朝鮮の代表団として訪韓し、その後に開かれた3度の南北首脳会談で主要場面に登場し、南北対話を象徴する人物の一人とされてきただけに、同氏の談話発表に当惑する様子もみられる。
金委員長の「分身」とも呼ばれる金与正氏が対韓国非難の前面に立ったことから、今後の南北関係のさらなる悪化を予告するものとの懸念も出ている。