
記事入力 : 2020/04/23 15:00
マラリア治療薬が新型コロナに効果? 疑問の声相次ぐ
米、既にクロロキン使用許可
新型コロナウイルス患者368人分析の結果、クロロキン服用者の死亡率高
「肺がきれいになる効果あるが、心臓に悪影響など副作用も多い」
「新型コロナウイルス問題の『ゲーム・チェンジャー』(Game Changer)になるかもしれない」
先月19日、トランプ米大統領がマラリア治療薬のクロロキン(chloroquine)について発言した言葉だ。クロロキンはナチスがアフリカに進出した1934年、ドイツ・バイエル社が初めて開発した薬だ。トランプ大統領のこの発言でクロロキンは世界中の注目を浴びた。 ところが、「ゲーム・チェンジャー」というトランプ大統領の言及とは異なり、マラリア治療薬は新型コロナウイルス治療薬として適していないという研究結果が相次いでいる。それどころか、むしろ心臓に異常を来す恐れが大きいという指摘もある。専門家たちは「新型コロナウイルスを完全に理解できていない状況で、一つの治療法に依存するのは危険だ」と助言している。
■「マラリア薬、新型コロナウイルス治療の根拠ない」
イランにあるシャヒードベヘシュティ医科大学の科学者たちは20日(現地時間)、医学論文事前出版サイト「メド・アーカイブ」(medRxiv)にマラリア治療薬の新型コロナウイルス治療効果について疑問提起する研究結果を発表した。
同大の研究陣は最近注目されているフランスと中国の研究を含め、全世界でヒドロキシクロロキンの効果を確認した6つの研究結果を分析した。これらの論文はすべて、ヒドロキシクロロキンと既存の治療法を比較したものだ。しかし、「『すべてにおいてヒドロキシクロロキンの服用がより良い効果を挙げた』と見なすだけの統計的な差は見られなかった」と研究陣は述べている。
これまでの研究では、ヒドロキシクロロキンを服用すると肺がきれいになる効果があり、ウイルスの遺伝物質も一部減少していた。しかし、これに伴い発疹や頭痛などの副作用もあった。研究陣は「マラリア治療薬が新型コロナウイルスに効果があるかどうかを判断するには、研究した患者がまだ少なすぎる」と発表した。
米食品医薬品局(FDA)は、クロロキンとその副産物であるヒドロキシクロロキンを新型コロナウイルス治療薬として緊急使用することを承認した。だが、バージニア大学の研究陣が先月9日から今月11日まで退役軍人病院に入院した男性新型コロナウイルス感染者368人を分析し、21日に発表した結果では、ヒドロキシクロロキン服用者で死者が多かったと明らかにした。感染者368人のうち、ヒドロキシクロロキンを服用した97人の死亡率は27.8%だった。薬を服用していない患者158人の死亡率は11.4%だ。
■「不整脈誘発の恐れ」
専門家たちは、マラリアの治療薬であるクロロキンとヒドロキシクロロキンには心拍数を不規則にするという副作用があり、最悪の場合は心停止も招きかねないと警告している。米国の総合病院メイヨー・クリニックのマイケル・アッカーマン博士は21日、サイエンス誌のインタビューで、「マラリア治療薬の副作用は珍しい」としながらも、「ほかの患者を対象に数十年間薬の効果があったという事実を根拠に、新型コロナウイルス患者に対するリスクを語ることはできない」と言った。
基礎科学研究院(IBS)遺伝体恒常性研究団のミョン・ギョンジェ団長も先日インターネット上に掲載した「新型コロナウイルス科学レポート」で、「クロロキンは重度の下痢、聴覚損失などの副作用を招く可能性があるし、ヒドロキシクロロキンは心臓に深刻な負担を与える可能性があるので、注意が必要だ」と述べた。
■韓国では新型コロナウイルス予防臨床試験
韓国でもクロロキンに新型コロナウイルス感染症の予防効果があるかどうかを調べるための臨床試験が行われた。サムスンソウル病院と釜山大学病院感染内科の共同研究陣は22日、「釜山の長期療養病院入院患者184人と介護者21人にヒドロキシクロロキンを新型コロナウイルス感染予防目的で投与したところ、14日間の投与終了後、全員陰性だったことが最終確認された」と明らかにした。この研究結果は国際学術誌「国際化学療法学会誌」の最新号で発表された。
ただし、研究陣は適切な対照群がなかった点などを挙げて、これをヒドロキシクロロキンの効果だと断定してはいない。薬の副作用も明らかになった。薬の投与期間中、32人に下痢、軟便、発疹、胃腸管障害、徐脈などの異常な症状が観察された。また、5人が薬の副作用により、薬の投与を中断した。一部の専門家は「他国でもまだ新型コロナウイルス予防用として同薬を投与していない状況で、ハイリスク患者を対象に韓国で他に先駆けて臨床研究が行われたのは性急だったのではないか」と指摘している。
李永完(イ・ヨンワン)科学専門記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/04/23/2020042380113.html
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やはり着実な治験・比較試験をせずに先を急ぐと、とんでもない薬害災害を招きかねないと感じますね。
しかし、このクロロキン・ヒドロキシクロロキンについての副作用も周知されていた筈なのに、なぜここまで副作用が表面化するまで臨床治験をしつづけたのか?
アビガンと同じく薬効を調べるために通常より多量の服用をさせたのか? それとも副作用覚悟で服用させ続けたのか?
それって人体実験じゃんw
これにより治療薬を求める動きにブレーキがかからねば良いのですが。
時事板で韓国側は「日本は世界でマルタ実験をするのか!」とか言ってましたが、韓国自身がマルタに手を染めた事になりそうです。
