サプライチェーン崩壊を想定、韓国政府が「対日重要100品目」を「対世界338品目」に拡大
韓国政府は日本による輸出規制と新型コロナウイルスの拡大に伴う生産への影響やサプライチェーン(供給網)へのリスクを最少化するため、これまで設定してきた「対日重要100品目」を「対世界338品目」へと拡大運用することを決めた。管理品目に指定されると、在庫量などの常時モニタリングが強化され、国産化のための研究開発投資、テストベッド設置などの候補に含まれる。
産業通商資源部は11日、ソウル市内の大韓商工会議所で成允模(ソン・ユンモ)長官が「第2回ポストコロナ産業戦略対話」を開いた。成長官は席上、「世界のサプライチェーンが脅かされ、企業にとってコロナ前とコロナ後は明らかに異なってくる。管理品目を対日100品目から世界338品目へと拡大し、サプライチェーンのリスクを徹底に管理していく」と述べた。
これに先立ち、日本政府は昨年8月、半導体・ディスプレーの必須素材であるフォトレジスト(感光液・PR)、フッ化水素(HF)、フッ化ポリイミド(FPI)の韓国への輸出を規制したのに続き、韓国を「ホワイト国」(輸出優遇国)のリストから除外した。
産業通商資源部は同日の会議で、昨年8月に設定された対日重要100品目に対する供給安全化対策の成果もチェックした。韓国政府は日本の輸出規制に伴い、半導体・ディスプレーの生産に必要なフッ化水素液、EUVフォトレジスト、フッ化ポリイミドなどを供給安定化品目に指定し、米国、中国、欧州製品を代替投入すると同時に、現在国産化も並行して進めている。
フッ化水素液は韓国企業のソウルブレーン(SoulBrain)がこれまでの2倍以上の規模で生産可能な工場を新設、増設するなど、国内需要に十分な供給能力を確保した。EUVフォトレジストは欧州製品を導入し、輸入先の多角化を図ると同時に、世界的企業のデュポンの生産設備投資を誘致するなど多元的な供給基盤を確保した。
フッ化ポリイミドはコーロンインダストリー、SKCが独自技術を開発し、需要企業と共同で新製品をテストしている。
韓国政府は電極素材、センサー部品など20品目については10件のプロジェクトを通じ、7340億ウォン(約646億円)規模の新設・増設投資を行っている。SKCは昨年下期にブランクマスク工場を新設。暁星は炭素繊維の生産設備の2倍増強を今年上半期までに完了する計画だ。現在20品目に対し、1800億ウォン規模の課題41件が進行している。
韓国政府の措置で主要品目の在庫量は昨年7月時点の1年3カ月分から2年6カ月分に増えた。韓国政府は早期の成果達成に向け、今年は素材・部品・設備産業に対する特別会計の予算2兆725億ウォンのうち1兆915億ウォン(52.7%)を先月までに早期執行した。