韓国の国民所得が過去10年で最大の減少、今年は3万ドル割れか
6/3(水)<!——> <!——>10:29配信
(写真:朝鮮日報日本語版)
昨年の韓国の1人当たり国民総所得(GNI)は4.3%減少し、過去10年間で最大の落ち込みとなり、3万ドル台を何とか保った。物価上昇率を考慮した経済成長率が通貨危機以来の21年間で最低となる1.1%にとどまり、ウォン相場が6%近く下落したためだ。 昨年はこれといった経済危機もなかった。しかし、今年は新型コロナウイルスによる影響で経済が低迷するとみられ、国民所得が3万ドルを割り込む可能性が高まっている。
韓国銀行の「基本シナリオ」通りに今年の成長率がマイナス0.2%にとどまり、物価が今年1-3月期並みに下落する一方、ウォン相場が昨年並みの下落を示せば、今年の1人当たりGNIは2万ドル台に落ち込むとみられる。
■危うい3万ドル維持、先進国のハードル脱落か
韓国銀行は2日、昨年の韓国の1人当たりGNIが3万2115ドルだったと発表した。GNIは国民が国内外で稼いだ賃金、利子、配当などあらゆる所得を合計したものだ。それを人口で割った1人当たりGNIは国家の経済規模を表す国内総生産(GDP)とは異なり、国民の所得水準を示す。通常は3万ドルを超えれば先進国と見なされる。 韓国は2017年に初めて3万ドルの仲間入りを果たし、18年には3万3564ドルとなり、4万ドルも遠くないように感じられた。しかし、文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後、急激な最低賃金引き上げによる所得主導成長の実験で経済が低迷する間、新型コロナウイルスや米中貿易紛争が重なり、世界経済の伸びが鈍化。半導体景気が後退し、むしろ先進国のハードルから脱落しかねない状況だ。昨年のGNI減少幅(4.3%減)は金融危機当時の2009年(10.4%減)以来で最大だ。
韓銀の朴良洙(パク・ヤンス)経済統計局長は「今年の成長率が韓銀の基本シナリオ程度にまで落ち込み、GDPデフレーターも前年並み(0.9%下落)であれば、今年の名目GDP成長率はマイナス1%前後になる」とし、ウォン相場が昨年並みの約6%の下落となれば、1人当たりGNIは3万ドルを下回る見通しだとした。仮に新型コロナウイルスの拡大が7-9月期まで続くとする韓銀の「悲観的シナリオ」(成長率マイナス1.8%)が現実となれば、為替レートが現在の水準で推移しても3万ドル割れが確実視される。既に今年1-3月期のGNIは前期比で2%減少したことが判明した。1-3月期のGDP成長率はマイナス1.3%で、金融危機以降で最低を記録。GDPデフレーターも0.6%以上低下した。GNIがこれほど減少するのは、1998年4-6月期(3.6%減)以来となる。
■労働所得分配率は向上したが、生活は改善したのか
GNIには家計だけでなく、企業や政府の所得も含まれている。一般国民が体感する1人当たりGNIを見るには、企業や政府の所得を除外した「1人当たり家計総可処分所得」を見る必要がある。昨年の1人当たり家計総可処分所得はウォンベースで2026万ウォンで、1.9%増加したが、国際標準であるドルベースでは3.8%減の1万7381ドルだった。ウォン安でドル建てでの所得が減少した格好だ。
労働所得分配率(勤労者に分配された企業収益の割合)は前年に比べ2ポイント上昇し、65.5%を記録した。韓銀が関連統計を取り始めた1953年以降で最も高かった。企業の営業余剰は史上初めて昨年まで2年連続の減少となったが、勤労者に支払われる報酬が2年連続で経済成長率を上回る5.3%(18年)、3.4%(19年)の伸びを示したからだ。さまざまな規制と反企業ムードで企業の活力が低下し、企業収益が減少しているにもかかわらず、最低賃金引き上げなどで勤労者の報酬が増え続け、労働所得分配率が改善したように見える。これについて、朴良洙局長は「現政権による所得主導成長関連の政策で労働所得分配率が高まった側面があるが、その影響がどれだけあったのかは研究が必要だ。究極的に経済成長に貢献しようというのが(所得主導成長政策の)目的なのだが、全体の成長はそれほどでもない」と評した。一方、昨年のGDP成長率の暫定値は2.0%で、今年1月に発表された速報値と変わらなかった。 金垠廷(キム・ウンジョン)記者
あれ? G7に呼ばれそうなのに、また後進国水準に戻っちゃったの?