今回のWTO選挙。
最適な候補者がいない選挙なので、各国とも次善の候補者を選ぶという消極的な選挙。
本来なら
日米欧(WTO改革) VS 中韓(現状WTO体制維持)+中国の影響化の途上国
となったわけだが、韓国は
日中+中国の影響化の途上国 VS 米欧韓
の構図にしたいと考えていた節がある。まぁこれは韓国らしい願望の構図であり得ない事だが韓国政府は本気でこの構図に持ち込む努力を続けていた。さて、ここで本来と異なる症状が出ている。1 中国が立場を表明してない。本来なら現状のWTO体制を維持するために韓国に入れる筈だが、それを明らかにしなかった。当然中国の影響下にある途上国への圧力も動かさなかったようだ。2 米国はWTO改革に消極的な韓国候補を支持すると表明。アルジェリア候補が中国の影響下にあると判断している様子。それを避けるためというのが表面的な解釈。
中国は途上国への圧力をかけなかったので、中国1国の票はどちらでもよい。まぁ韓国候補に入れたと思われる。
問題は米国。
米国としてはたとえ中国の影響下にあるアルジェリア候補を嫌っても多数が推薦した事で鞘を納める動きをするべきだが、どうもいちゃもんをつけているらしい。
これは米国はWTOを本気で機能不全にする意志を示している。米国はWTOからの脱退をたびたび漏らしている。
WTOの上級審委員は米国の反対で委員が選任できず、WTOの上級審は既に機能不全。WTOの規則であるパネルの裁定に不満があれば上級審で別な角度で裁定するという機能は既にない。つまりWTOに提訴してもパネルの裁定に不満があれば、機能してない上級審に上訴すればパネルの裁定を無効化できるのが現状。
機能不全に陥ったWTOの事務局長が不在になれば、WTO職員が報告すべき内容を受け取る人物がいない。まぁWTOの組織自体は機能不全のまま動くだろうが国際機関としては不自然。
米国は機能不全のままのWTOにしておき、やがて日米欧が作る新たなWTOを作る事になるでしょう。新たなWTOができた暁には日米は現WTOを脱退するわけで、欧州もやがて現WTOを脱退し新WTOだけに参加する形態になるわけだ。
新WTOはTPP諸国+NAFT諸国+EUが母体。
何十年も前にガットをWTOに変えた日米欧、WTOの仕組みに途上国優遇を組み込んだのが最悪の誤算だった。参加国を増やすために本来すべき事より参加国を増やす仕組みがまずかったのだ。
まぁ日米欧はWTOの改革を目指していたが、米国は日欧よりラジカルな反WTOだったという事。