シーボルト『日本・第11編』雄松堂出版
ドイツの学者シーボルトが記録した180年前の朝鮮員
フランツ・フォン・シーボルト (Philipp Franz Jonkheer Balthasar von Siebold, 1796~1866) はドイツの医学者・博物学者
朝鮮員は日本人や中国人よりエネルギーと戦闘的精神を強く放射している。しかし精神的教養と生活の洗練という点では、朝鮮員は同じ階層の日本人よりかなり劣る。またわれわれが一番低い階層の日本人を見ても感心する共同生活におけるあの巧みさや高いレベルの暮らし方が、朝鮮員には無い。彼らは主人に忠実で、騙されやすいが、彼らを清潔、親切だとしてほめる気はあまりしない。彼らはアルコール類に目がなく、日本人よりはるかにアジア的な怠け者の傾向が強いようである。
中国皇帝が叙任権を行使し、貢物を受けとるといわれている。中国の家来と解釈できるこの関係は、現在中国を支配している清朝が武力をもってこれを強制した1636年以来のことと記されている。1592年の日本の将軍秀吉の侵入以来、朝鮮は日本にも朝貢の義務を負っている。
朝鮮の工業技術は隣国の中国や日本と比べてずっと遅れている。木工は断然といってよいほど遅れており、陶磁器の作りは日本と比べてひどく粗末である。鉄器、特に刀その他の刃物は価値が低い。