【コラム】韓国の地方は「先進国」ではない
2021/07/10 06:36
2年前、ドイツ南西部にある世界最大の企業用ソフトウエア企業「SAP」の本社を訪れたことがある。一般人にはあまり知られていないドイツ企業だが、SAPはドイツの時価総額1位の企業。韓国のサムスン電子、米国のアップルのように、ドイツ経済の一つの軸を担当している会社だ。
SAPを訪れる人は、この会社が住民およそ1万5500人の小都市ワルドルフに本社を置いているという事実にまず驚く。地方都市に本社があるにもかかわらず、SAPが人材難に全く直面していないという事実に再度驚く。同じ州内にハイデルベルク大学、カールスルーエ工科大学といった傑出した大学が存在しているからだ。この地域に生まれた若者は、SAPやBASFのように就職できる優良企業が多いので、わざわざ大都市に行こうとは思わないという。優秀な人的資源と質の良い雇用が調和し、地域経済が共に成長する良き循環構造を築いているのだ。ここに、SAPの採用した外国人社員が世界各地から集まってきてこの地域でお金を使い、近隣の商圏も大きく発達している。
SAPだけではない。ドイツ経済の根幹をなすメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン、アディダス、メルク、プレイモビールといった代表的な企業は各地域にばらばらに散らばっており、地方経済の責任を負っている。ドイツでは、どの地方へ行っても企業と大学、自治体が有機的に連携し、雇用をつくっている様子をひんぱんに見ることができる。ドイツの地域間経済格差が大きくない理由はここにある。
一方、韓国において地方経済の水準は年々後退を続けている。最近、ある大企業傘下の石油化学工場で会った工場長は「賃金や福祉待遇は高い水準なのに、来たいという従業員がいない」とし「結婚する前は地方に勤めることを受け入れるが、結婚しだすと、皆ソウルに勤務地移動を申請する」と語った。地方にあえて居を構えると、永遠にソウル入りできなくなるからだ。韓国の地域内総生産(GRDP)比率を見ると、ソウル・京畿・仁川など首都圏の割合が51.9%だ。地域税収の規模も首都圏が全国の56.6%を占める。昨年、韓国首都圏の人口が初めて非首都圏の人口を上回った。人口減少で消滅の危機にさらされている市・郡・区の数は105に達する。豊かな首都圏と生きていけない地方の格差は年々拡大している。
教育・住宅価格・経済・医療の格差により人材がソウルへと去っていき、地方経済が荒廃するのは、今に始まったことではない。韓国の歴代政権は皆、この問題を解決したいという公約を掲げたが、誰も成果を出せなかった。現政権になって暴騰した首都圏の住宅価格は、地方住民の相対的剥奪感を一段と大きくした。国連貿易開発会議(UNCTAD)は、韓国の地位を「先進国」に変更したという。しかし、自分が先進国に暮らしていると思う地方の人々が果たしてどれくらいいるのか、気になる。
キム・ガンハン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
いや、焦ることはない。
韓国人の民度の低さは充分後進国だ
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