吉備高原 1.1億年前から安定 岡山大など残留磁化で地盤分析
宇野康司教授 岡山県を中心に、兵庫県西部から広島県中部に広がる吉備高原(東西約170キロ、南北約45キロ)の地盤は、地殻変動の影響をほとんど受けず、約1億1千万年前から安定していることを岡山大などのグループが突き止めた。同大大学院教育学研究科の宇野康司教授(古地磁気学)らのグループは、北極の方向を示す情報(残留磁化)が内部に保存されている鉱物・赤鉄鉱に着目。吉備高原の西に位置する井原市上稲木町にある約1億1千万年前の地層から採取した赤鉄鉱のデータと、同高原の東端辺りに当たる兵庫県丹波篠山市内の同年代の地層から出た赤鉄鉱の既存データを比較分析した。
その結果、2地点の残留磁化はそろって現在の北極から60度ずれた方角を示していた。ずれは、ユーラシア大陸から日本列島が分離した約1500万年前など二つの地殻変動の結果とみられる。
地殻変動を経ても、ずれの角度が一致していることから、吉備高原の地盤は約1億1千万年の間、内部でねじれたり、ゆがんだりせず、一枚岩のような安定した状態が続いてきたと結論付けた。
宇野教授は「恐竜の全盛時代からの地盤が保たれており、地震に強い地域と言える」と指摘。安定した地盤を理由に浮上している岡山への首都移転論について「間違っていない」と話している。
研究の成果は、日本地震学会などが発行する国際誌に6月下旬、掲載された。
(2021年08月28日 21時07分 更新)