韓国タイヤ労組スト長期化、完成車企業は競合社のタイヤ装着
韓国タイヤアンドテクノロジーの労働組合のストが長期化して納入に支障が生じ、主要顧客会社である完成車メーカーが背を向け始めている。韓国内最大手の顧客会社である現代(ヒョンデ)自動車は、一部の車種で従来の韓国タイヤの代わりに、ライバル会社である錦湖(クムホ)タイヤの製品を装着し始めた。 車両向け半導体不足による車両生産への支障で、新車向けタイヤの需要が減った現状の中、物流難や原材料価格の上昇に加え、労組のストまで加わり、韓国タイヤの第4四半期の業績予測にも黄信号がともっている。

韓国タイヤの商品
○完成車、顧客会社の離脱開始 14日、業界によると、現代車は最近、北米向け輸出車に装着していた15インチの韓国タイヤ製品の需給が厳しくなり、錦湖タイヤ製品を並行して使用するため、設計変更や装着テストを実施した。16インチの輸出用タイヤについては、すでに錦湖タイヤ製品のテストを終え、車両への装着を開始している。 現代車はこれまで、「アバンテ」「グレンジャー」「サンタフェ」などに韓国タイヤ製品を使ってきた。 現代自動車のタイヤ交換は、韓国タイヤ労組のストが終わるのをただ待っているわけにはいかないという判断から行われた。韓国タイヤ労使は、今年の賃金交渉で平行線をたどっている。会社が基本給5%引き上げ、成果給500万ウォン(約48万円)支給などを提示したが、労組は受け入れていない。労組は、基本給10.6%の引き上げなどを要求している。 業界関係者は「韓国タイヤ労組は今年初めて直選制で委員長を選出した」とし「初の直選制委員長なので、会社との交渉より強硬闘争に集中しているようだ」と述べた。 労組は、11月16日から大田(テジョン)工場、錦山(クムサン)工場で部分ストを始めたのに続き、24日からは全面ストに拡大した。大田工場と錦山工場は、昨年現在で韓国タイヤ売上の38.7%を担当した所だ。全面ストが3週間続いていることから、生産はもちろん出荷まで滞って供給が完全に中断した状況だ。現代自動車などの複数の顧客会社が、代替品を探し始めている背景だ。韓国タイヤは、アウディやBMW、フォード、メルセデスベンツ、フォルクスワーゲンなどを主要顧客会社として抱えている。 ○韓国内工場はすでに赤字 韓国タイヤの大田工場と錦山工場は、ただでさえ赤字に苦しんでいる。今年第3四半期の大田·錦山工場は前年比で売り上げが7.6%減少し、営業利益は赤字に転じた。世界的な物流の乱れの影響を受け、米国や欧州などの現地工場に比べ、競争力が下がったためだ。 第3四半期、韓国タイヤ全体の売上高と営業利益もそれぞれ3.0%、19.5%減少した。営業利益率は9.9%と、一桁に落ち込んだ。車両向け半導体不足による生産支障を受け、新車向けタイヤの需要が減った上、原材料価格まで値上がりした影響を受けている。韓国タイヤは、今年の売上目標を7兆ウォン(約6770億円)以上に据えているが、労組のストで達成は容易ではない状況だ。業界関係者は「冬季タイヤ交換需要が多い年末繁忙期を逃している」と伝えた。 労組が業務に復帰しても、生産ラインの正常化に必要な時間と今月最後の週の休業を勘案すれば、ストが終わらない場合、今年の工場再稼動は事実上不可能だ。 「無労働·無賃金」の原則により、月給が削減された労組員の間では不満が出ている。ある労組員は「賃金交渉で月給をもっともらうどころか、ストのせいで月給が減少した」と述べた。今後、仕事が減少し、さらに打撃を受けるのではないかという懸念も高まっている。 韓国タイヤは早期に賃金交渉を終え、18インチ以上の高インチタイヤの販売拡大と価格引き上げで収益性を防御するという計画だ。第3四半期に18インチ以上のタイヤが占める割合は36.4%、前年比2.4%増えた。米国や欧州、韓国では製品価格も引き上げた。韓国タイヤ関係者は「第4四半期から先進市場で選別的に追加値上げを推進している」と述べた。