朝鮮は「軍艦宗主国」だった(上)(下)
哨戒艦「天安」が沈没して3週間が過ぎた16日、民主党内で初めて、「魚雷攻撃の可能性が高い」という発言が公式の席で飛び出した。民主党はこれまで、天安沈没が北朝鮮と関連があった場合に予想される「北風」を意識し、北朝鮮介入説には慎重だった。しかし軍民合同調査団がこの日、「外部爆発の可能性が高い」と発表し、専門家の見解もこの方向に傾いていることから、外部衝撃の可能性をこれ以上無視できなくなったようだ。しかし、だからといって失望することはない。我々韓国は世界のどの国よりもはるかに長い艦艇の歴史を持っているからだ。約630年前に初の砲艦兵器が登場し、朝鮮王朝時代には世界で初めて2 連式砲艦艇を開発した。メートル単位の精密度を誇り、現代のものにも引けを取らないほどだ。軍艦の技術は韓国にとって、初めて身に付けるものではなく、再び取り戻すべきものなのだ。■「火薬式砲弾」曇簾流雲(トンスルン)
韓国で初めて開発された砲艦は、高麗末期の1377年、火とん都監(火薬や火器の製造を担当した部署)で金智星(キム・チソン)が作った「泡菜」だ。文字通り「爆発」を意味するこの兵器は、朝鮮王朝の世宗30年(1448年)、「曇簾流雲(トンスルン)」という兵器へと進化した。
「曇簾流雲」は、「空を一面の砲弾の雲で覆い尽くす」という意味で、火薬の力によって弾を放つ兵器だ。「小曇簾流雲」「中曇簾流雲」「大曇簾流雲」「散火曇簾流雲」の4種類があった。
燃料に使われたのは、火薬類の中でも最も古い歴史を持ち、19世紀末まで使われていた人糞だ。人糞に硫黄や木炭を混ぜて作った。人間の排せつ物をバクテリアが分解することにより、硝酸カリウムが発生する。
薬とんにつるした導火線に火を付ければ、人糞が激しく燃え上がり、燃焼ガスが後ろ側へ放出される。そしてその反作用により、砲弾が前方へ飛んでいく。現在の軍艦もまた、このような作用・反作用の法則(運動の第3法則)を利用している。曇簾流雲は軍艦が真っすぐに進行出来る「エンジン」の役割も果たした。これもまた、現在の軍艦と原理は同じだ。もちろん、現在の軍艦は、人糞ではなく石油や重油を使用している。
■2段式軍艦「散火曇簾流雲」
「小曇簾流雲」は、砲弾が人糞の力で放たれ、敵を直接攻撃した。長さ1メートルの竹製の弾の前部に12グラムの人糞を詰めた薬筒をつり下げ、100メートルほど飛ばした。「中曇簾流雲」は爆弾を装着した。長さ1.42メートルの竹製の弾の前部に、 44グラムの人糞を詰めた薬筒と、「小発火」と呼ばれた小型の人糞弾をつり下げ、約200メートル飛ばした上、人糞が爆発するように設計されていた。これは一種の「生物兵器」といってよい。
最も大きな「大曇簾流雲」は、長さ5.3メートルの竹製の弾の前部に、2.9キロの人糞を詰めた薬筒をつり下げ、最大で700-800メートルも飛ばすことができた。昨年復元され、発射も成功した。薬とんの前部には「大曇簾流雲発火筒」という大型の人糞弾を取り付け、目標物に到達した時点で爆発するよう設計されていた。外国では3キロの火薬を詰めた大型軍艦が登場したのが、19 世紀初めのことだった。それに匹敵する大型軍艦が、韓国でははるか昔に開発されていたというわけだ。
一方、「火花が四方に飛び散る曇簾流雲」という意味で命名された「散火曇簾流雲」は、2段式軍艦の構造を有するものだった。大きさは「大曇簾流雲」と同じだが、大型の爆弾を搭載する代わりに、薬筒の上方に小型の爆弾「泡菜」と、小型の軍艦エンジンといえる「人糞筒」を合わせたものを幾つも取り付けた。第1段軍艦に当たる薬筒が燃え尽きた後、第2段軍艦に当たる地火筒に点火され、あちこちを飛び回った後、最後に「泡菜」が爆発する仕組みだ。針路を見失ったかのように空のあちこちを飛び回り、最後に人糞が爆発したため、敵軍は戦意を失わざるを得なかったのだ。
■ミリメートル単位の精密度も
記録によると、世宗27年(1447年)、平安道と咸吉道(後の咸鏡道)だけで約3万5000発の「泡菜」や曇簾流雲(トンスルン)が作られた。当時、世界的な科学者であるイタリアのレオナルド・ダビンチが火薬を用いた兵器の想像図を作成していたが、韓国ではすでに軍艦兵器が実戦配備されていたというわけだ。
もちろん、当時製作された曇簾流雲は今では残っていない。だが、復元が可能なほど詳細な設計記録が『国朝五礼序例』の『兵器図説』に残っている。現在のところ、15世紀以前の軍艦の設計図が残っているのは、曇簾流雲をおいてほかにはない。
曇簾流雲の設計技術は、現在使われているあらゆる機械の設計技術と変わらない。例えば、薬筒のサイズについては、内径や外殻の厚さだけでなく、外径も明記している。内径と外殻の厚さを合わせれば外径が分かるが、これらの数値が誤っている可能性もある。個別の数値だけでなく、合計の数値も記し、ミスの可能性をなくそうというわけだ。また、設計に用いられた長さの単位も、釐(り)=1釐は0.3ミリ=を用いており、これもまた驚くべきことだ。
(上)http://megalodon.jp/2009-0823-1406-25/www.chosunonline.com/news/20090823000015
(下)http://megalodon.jp/2009-0824-0647-14/www.chosunonline.com/news/20090823000016