北、紛争化で領海主張 韓国脅し融和政権誕生狙う
産経新聞 12月21日(火)7時57分配信
【ソウル=黒田勝弘】北朝鮮が延坪島砲撃など黄海で軍事緊張を高めている背景には、朝鮮戦争休戦(1953年)以来、不利になっている領海の拡大などに向けた軍事的、政治的面での多目的作戦がある。
軍事的緊張激化で海の南北境界線の“紛争化”を米国など国際社会に印象付ける一方、韓国に対しては“戦争の恐怖”で世論を対北平和・対話ムードに誘導し、李明博・保守政権を揺さぶる狙いがある。
一方、北朝鮮では対外的緊張で国民の危機感を高め、後継体制づくりという不安定な権力過渡期を国民団結で乗り切る考えだ。
こうした作戦が結果的に金正恩後継者の手柄として、その崇拝・神格化につながるというわけだ。したがって北朝鮮の狙いはあくまで局地紛争による“政治的効果”であって、本格的な軍事衝突や全面戦を考えてのことではない。
北朝鮮が最近、軍事挑発を繰り返している北方限界線(NLL)は朝鮮戦争休戦に由来する。
休戦当時、北朝鮮周辺の制海権は韓国・国連軍が握っていて、北朝鮮軍はどの島も支配していなかった。このため国連軍司令官は延坪島や白●島など西海5島と北朝鮮本土の中間を海の境界線として、一方的にNLLを設定した。
これに対し北朝鮮は当然、不満だったが海上支配力がなかったため事実上認めてきた。艦艇や漁船などNLL外への進出も控えてきた。
しかし近年、西海5島を含む周辺海域は北朝鮮の領海だとしてNLL無視の動きを見せ、南北間で衝突が相次いでいた。哨戒艦撃沈や延坪島砲撃はその延長線上にある。北朝鮮は60年続いた休戦体制を力で変更しようというわけだ。
現在のNLL体制では最北端の白●島から北朝鮮の首都・平壌までは150キロ、韓国のソウルまでは210キロ。北にとっては気になる距離だ。しかし北が新たに主張している境界線だと、ソウルは北の領海から約100キロで、韓国の対北防衛体制は大きく揺らぐ。仁川国際空港などすぐそこだ。
北朝鮮はNLLを軍事紛争化し、米国(国連軍)との間で新たな境界線設定など“平和協定交渉”を狙っている。韓国としては軍事挑発を繰り返す金正日・正恩軍事独裁政権を相手に、領海譲歩の現状変更には絶対に応じられない。
北朝鮮は一連の軍事挑発でNLLの紛争化に成功しつつあると評価しているはずだ。さらに“戦争脅迫”が韓国世論を李政権批判に向かわせ、新たな対北融和政権誕生につながることを期待している。
これに対し韓国政府は「今度こそは断固たる対応」を取ることが北の軍事挑発と狙いを挫(くじ)く道と判断している。南北の緊張・対決は続きそうだ。
●=領の頁を羽の旧字体に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101221-00000113-san-int
李明博より次の大統領を見ているんだろうなあ。
朴槿恵が大統領になるのは阻止しようとするだろう。