・ネット掲示板やブログを通じて「愛国」と「反朝鮮」「反シナ(中国)」「反サヨク」を呼びかける者たちは
一般的に「ネット右翼」と呼称される。朝から晩までパソコンや携帯にかじりつき、「朝鮮人は死ね」だの
「ブサヨク!」だのと必死に書き込む者たちの存在は、ネットが一般化した90年代後半以降、急速に
目立つようになった。
今世紀に入った頃から、そうした「ネット右翼」のなかにも、リアルな「連帯と団結」を目指す
動きが活発化した。あくまでもネットを利用して情報収集、交流、呼びかけをおこないながら、
「戦いの場」を街頭にも広げたのだ。
通常、彼らのほとんどは「右翼」と呼ばれることを極端に嫌う。多くは街の風景に違和感を与えない
程度のおとなしめファッション、つまりは何の工夫もない普段着姿でデモに参加する。早い話が
日の丸を赤旗に持ち替えれば、即座に労組のデモ隊にも見えてしまうであろうありきたりな外見が
特徴である。しかも彼ら彼女らは、あくまでも自分たちが「一般市民」であることを強調し、
既存の右翼団体を「国家を貶める集団」「ヤクザの手先」などと罵る者さえ珍しくない。
昨今は自らを「行動する保守」と称するようにもなった。
しかし「行動する保守」の運動スタイルは、バリバリの街宣右翼をして「下品」「品格がない」と
言わしめるほど、過去に例のない奇妙な「過激さ」を“売り”としている。
「ゴキブリ朝鮮人」連呼などはその典型で、国家的な主題を掲げながらも、ターゲットは常に
「在日」「シナ人」に向かう。ひとりでも身体を張って抗議の先頭に立つ、といった“国士的”発想はなく、
常に集団で行動し、ハンドルネームで呼び合ったり、やたら動画や写真撮影にこだわるなど、
運動の成果をネットに結びつける傾向がことさら強い。また、世間の反応や警察権力に対する
経験も免疫も不足しているので、何かあれば簡単に暴走するといった特徴を持つ。
たとえばデモの最中に沿道から批判の声が飛ぶと、「こら、朝鮮人!」「それともシナ人か?」
「朝鮮人が妨害してるぞ!」などと口々に叫びながら集団で詰め寄ったりする姿は、もはや
おなじみである。私も何度となく目にしてきた。よく見れば、まともにケンカもしたことのないような
連中が、数の力で批判者を取り囲み、罵声を浴びせたり、小突いたりと、リンチまがいの行動に
出たりするわけだが、いかんせん一人ひとりの「ひ弱さ」は隠すことができず、なにやら子どもの
押しくらまんじゅうに見えなくもない。しかしその集団的狂気は、ときに女性や老人に向けられる
こともある。それだけをもってしても、既存右翼団体との違いは明らかだ。
そしてデモを終えて帰宅すれば、自身のブログに「今日、不逞朝鮮人を退治しました」といった
文言を嬉々として書き連ねるのである。
統一戦線義勇軍の議長・針谷大輔(45歳)は、このような運動形態を「ネット言論をそのまま
現実社会に移行させただけの運動だ」と批判する。「要するにネットと現実の区別がついて
いないんです。すぐに暴走しやすいのは、日常生活のなかで物理的な衝突も経験していないのに、
ネットの感覚で対処しようとするからですよ。あの人たちにとってみれば、ネットも現実も“地続き”
なんです」(針谷)
キーボードを連打するだけで「相手を打ち負かした」と思い込む感覚を、そのまま路上に
持ち込むのだ。針谷の言う「地続き」な関係によって、集団リンチも、ブログの「炎上」と
同じ意味しか持たなくなる。
統一戦線義勇軍で情宣局長を務め、07年に防衛省内に侵入、火炎瓶を投げて逮捕された
こともある山口祐二郎(25歳)も「国家を批判するならともかく、人間をゴキブリ呼ばわりする
ような運動など、それこそクズだと思う」と吐き捨てるように言った。「もしも、その程度の運動で
日本が良くなるというのであれば、そんなカッコ悪い日本なんて必要ありません」(山口)
しかしこうした言葉は、ネットを出自とする「行動する保守」の面々には何の影響も与えない。
そればかりか「既存右翼が、これまで何か世の中を変えることができたのか」といった文言が、
ネット上にはあふれている。(以上、抜粋)
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よほど怖いらしいwww