固定電話最大手、PCCW傘下で不動産開発を手掛ける盈大地産(パシフィック・センチュリー・プレミアム・デベロップメンツ=PCPD)は、リゾート地として知られる北海道ニセコ地区で大規模なリゾート開発を進める。総投資額は1,000億円超に達する見込み。メーンターゲットはアジアの投資家と観光客だ。
同社子会社、日本ハーモニー・リゾート(倶知安町)が運営するニセコ地区の「花園スキー場」周辺48ヘクタールに、約15年かけて最大でホテル2軒、温泉旅館、コンドミニアム(3,000戸分)などを建設。「周辺の環境に合った開発」をコンセプトに開発を進める。ホテルの客室数は未定。
まずは2012年半ばに第1期としてスキー場に近いところからホテル1軒、コンドミニアム(マンション)4棟を着工。14年内のオープンを目指し、現在、設計者の選定作業を進めている。
ホテルの運営は国際的なホテルブランドに委託する予定だ。分譲用のコンドミニアムは4~5階建てほどの規模で、1階にはレストランや食料品を扱う商業店舗を設ける。価格は数千万円から、高い物件で数億円程度と幅広くなる見込み。
PCPDの投資子会社で日本における代表者を務める東福寺なおみ氏はNNAの取材に対し、「最近では香港や上海、台湾、シンガポールなどの観光客が増えており、アジアがメーンターゲットとなるだろう」と話した。
■「外国人に買われた町」
ニセコ地区には、海外から観光客だけでなく、資本も多く押し寄せている。
マレーシアのコングロマリット(複合企業)、YTLは昨年春、リゾート運営会社ニセコビレッジ(ニセコ町)を約60億円で買収。再開発マスタープランでは、高級ホテルや住宅、ショッピングセンターを備えた富裕層向けリゾート別荘地にする計画だ。
また、香港の不動産開発投資会社アンヌプリランドも、世界的な建築家、安藤忠雄氏がデザインを手掛けた高級リゾート「カペラニセコ」のオープンを目指しているとされる。
東福寺氏はこうした背景について、「バブルで痛い目に遭った日本企業が投資に二の足を踏む中、同地区の魅力を理解している海外資本が次々と参入している」と解説する。
日本の一部週刊誌には「外国人に買われた町」ともやゆされているが、日本の元気のなさ、日本以外のアジアの勢いを象徴する地区に変貌しつつあるといえそうだ。<香港>