イトカワ微粒子、複雑な構造より明確に
本格分析内容を初報告
2011.3.11 02:30
http://sankei.jp.msn.com/science/news/110311/scn11031102300000-n1.htm
小惑星探査機「はやぶさ」が昨年6月に地球へ持ち帰った微粒子の本格的な分析の中間報告が、米テキサス州ヒューストン近郊で開かれている「第42回月惑星科学会議」で10日(現地時間)に行われる。
1月下旬に始まった分析は大阪大や北海道大などの計8チームが担当し、本格分析の報告は初めて。
分析対象の微粒子は約50個で、昨年11月に小惑星「イトカワ」由来と判明した約1500個には含まれず、直径0.03から0.1ミリ程度と比較的大きい。
太陽風や放射線などにさらされた宇宙環境での風化の痕跡や、ヘリウムとネオンの同位体比などから微粒子はいずれもイトカワ由来と断定した。
また大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県)や電子顕微鏡などで微粒子の3次元構造や主要元素の組成などを調査。約1500個の微粒子と同様に「普通コンドライト」と呼ばれる種類の隕石(いんせき)と特徴が合致したほか、斜長石やカンラン石、硫化鉄などが含まれる複雑な構造がより明確となった。
結晶構造の分析からは、微粒子がイトカワの構成物質となる前に何らかの理由で高温状態に置かれた可能性も浮上。一方、生命の材料となる炭素や、アミノ酸などの有機物は確認されていない。
今後、微粒子の年齢なども調べ太陽系の起源解明につなげる。宇宙航空研究開発機構(JAXA)東京事務所で記者会見した藤村彰夫JAXA教授は「物質科学的な証拠が得られたことの意義は大きい。今後の分析で年代や熱条件、どれだけの割合で冷えたかなどが分かりそうだ」と話した。
分析内容の報告は学術論文のほか、5月下旬に千葉市で開かれる「日本地球惑星科学連合2011年大会」でも予定している。

HayabusaからItokawaに投下されるターゲットマーカー
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