日産自動車のカルロス・ゴーンCEO(最高経営責任者)は29日、いわき工場(福島県いわき市)を自ら視察し、「4月中旬には一部操業を開始し、6月初めにはフル稼働できるだろう」との見通しを明らかにした。
また、いわき工場から撤退するのではとの懸念については、「日産いわき工場の復活は地域の復活にもつながる。いわき工場と地域は同じ船に乗っており、運命共同体だ」として否定、社員を激励した。
日産いわき工場は事故を起こした東京電力福島第1原子力発電所から55kmしか離れていない。外資系企業のトップが相次いで日本を離れたり、欧州各国の大使館が一時閉鎖したりしている中、ゴーンCEOの訪問は異例といえる。
日本製品が放射性物質に汚染されているという一部風評被害に対しては、「根拠のない風評被害は長続きしない」として、全面的に戦う姿勢を見せた。また、今後のエネルギー政策について、日本の産業界全体で考えて行くことが重要であるという見解を示した。