兵器の世代間更新に失敗
韓国軍の実態は「精強」とは言い難い。軍紀(モラル)弛緩と士気(モラール)低下という軍の精強度を測る最重要構成要件が致命的といえるほど欠損している。
それ以外にも、以下に列記する惨状は、日本にとっても影響が大きく看過できない事態だ。
まず、金総書記死去を情報機関・国家情報院をはじめ国防部や外交通商部も、そろって知らなかった点。前身の中央情報部(KCIA)が立ち上がったのが1961年で、現在も7000人の職員を擁している国情院は何をしていたのだろうか。
次いで、兵器の世代間更新に失敗している点。わが国も次期戦闘機(FX)でもたついたが、それでも韓国ほど歪な配備状況ではない。韓国はしかも、日本とは対照的に、国防費が2001年から08年の間だけでも2.4倍と、右肩上がりを続けている状況での更新失敗で、明らかに計画ミスと言わざるを得ない。
何しろベトナム戦争(1960~75年)中、米軍が南ベトナム軍に供与し、北ベトナム軍への対地攻撃に使ったF-5戦闘機が現役。その改良型が韓国空軍配備の戦闘機F-5EタイガーIIと、戦闘練習機でありながら本格的空戦にも挑めるよう換装した作戦転換機F-5FタイガーIIだ。それぞれ約150機と約30機も保有しているのだから驚くではないか。
韓国英字紙コリアン・タイムズ(昨年5月3日付)の記事も衝撃だった。「空軍機に取り付ける爆弾の90%が製造後40年も経ており、誤爆の可能性」すらあるのだとか。北との主戦場を陸と分析してきた経緯から、海空軍よりも陸軍予算を格段に優遇してきたツケが浮き出て来てもいるようだ。
部品取得方法にも問題があるとはいえ、戦闘機稼働率が75~80%程度という現実は、予算減による部品購入の停滞から稼働率を下げている自衛隊と比べてもかなり低い。しかも、日本も4機保有している空中給油機もないため、相当数の戦闘機の作戦参加や継戦能力が疑われている。自衛隊同様、民間航空会社への操縦者流出に歯止めが掛からず、適正人数より100人単位で不足してもいる。
海軍の、特に4500トン級駆逐艦不足も深刻だ。このクラスの駆逐艦は現在、6隻を有するが、海外派兵や国内外の訓練・行事参加、修理を考慮すると、韓国防衛向けだけで現在「実動2隻」(韓国海軍)だという。ところが、実は最低3隻(実動)が必要だ。黄海の北方限界線(NLL)において、主力を演じている1200~1800トン級の哨戒艦・フリゲートは、北西岸から発射される地対艦ミサイルは状況次第で回避できるものの、4500トン級駆逐艦と違い迎撃が不可能だからだ。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120112/kor12011211380004-n4.htm