浅田真央はソニー製でキムヨナがLG電子製なんだなと思ったと同時に日本のメーカーがiPodを作れなかったことを思い出した。
国内のlネットのオリンピックの審査結果の評判を聞いているとこんな感じだ。
・キムヨナは採点基準を追求した点取り型の演技で技術的には浅田真央の方がレベルが高い。
・浅田真央は世界初のトリプルアクセルを成立させたが、採点基準の上では低くなる。
なんだか、いつもヘンな技術にこだわってスカタンをする日本のメーカーみたいで笑ってしまった。
(略)
ここでも言われているように、日本以外の国では、韓国のデジタル家電の方が日本製品よりメジャーなモノが多い。
価格も安いし、ユーザーのニーズに沿った製品を作ってくる。ヘンな機能を追及したりしていないからだ。
浅田真央のように、日本のメーカーはヘンに技術にこだわることが多い。
たとえば、ソニーがビデオのベータマックスを出したとき、なぜか「カセットの大きさ」にこだわっていた。彼らは、文庫本サイズにこだわった。
おかげで初代ベータは1時間しか録画できなかった。
そこはこだわるべきところだったのかどうか、今思うと、謎だ。その後、いろんな理由で、ベータマックスは市場から駆逐された。
デジタルオーディオプレイヤーの世界もiPodや韓国製に日本が遅れをとった。
理由は、日本のメーカーは「著作権保護とデータが絶対消えないということにこだわっていた」からだ。
メモリやHDDなどという不安定すぎるメディアに音楽を記録して、落下や衝撃のショックなどでデータが消えたらお客様にどう説明するんだ?
というのが90年代の日本メーカーのこだわりであり常識だった。
初代iPodが出たとき、ぼくは、松下のSDプラットフォームチームにいた。
当時、松下は本気でSD-AUDIOを開発していたので、iPodは正直、おどろいた。
松下などのSD陣営はデータが消えにくく、著作権保護が可能なSDカードとその周辺の開発で、すでに数百億円以上つっこんでいた。
他社と調整してSDMIなどの世界標準規格もたくさん作った。すごい時間とカネをかけて著作権保護と暗号化と静電気に強いカードとフォーマットを開発していた。
その前に出したスマートメディアやMMCが静電気に弱くデータが消えることが多かったからだ。
一万回SDカード抜き差しテストなどが普通に行われていた。もちろん、メモリースティックも同様の状況だったと思う。
だから、ハードウェア担当たちは、急に出た初代iPodの発表を聞いて、びっくりした。
「ハードディスクなんて、不安定なモノでどうやって、データを消えないようにしとるんや?
加速度センサーで衝撃や落下を事前に検出してシークをはずしたりしとるんか?
その割には安すぎるし、それでデータ保護も完璧にはでけへんやろし...。」
iPodの発売日、ハードウェア担当たちは、恐る恐るiPodを分解した。
Appleはどんな衝撃対策やデータ保護対策をしているのだろう...。
どんな未知のテクノロジーを使ってユーザーのデータを保護しているのだろうか?
結果は...iPodの中に裸のハードディスクがゴロンと入ってるだけだった。
加速度センサー?そんなものは微塵も無かった。衝撃対策は、ゴムみたいな何かを挟んでる以外は何もしてなかった。
「データは消えても知らん」という設計思想だった。実際、iPodはデータが飛ぶことがあった。
iTuneも著作権保護もぐだぐだで、国内メーカーがこぞって進めていた「自称」世界標準の著作権保護規格であったSDMI規格も100%無視されていた。
CDに焼いたり複数のiPodにコピーできたりなんでもアリすぎて、これもびっくりした。
ハードウェア担当が言った。
「こんなん、ウチではだされへんがな。」
iPodが売れるに従い、我々がこだわっていたことは一体なんだったのかと思うようになった。
韓国製のMP3プレイヤーはもっとひどかった。著作権無視は当然だし、データの消えやすかった。
しかし、データ保持と著作権保護にカネと技術をつぎこんだSDカードやメモリースティックのオーディオプレイヤーよりも、
しょっちゅうデータが消える韓国製MP3プレイヤーやiPodの方が売れた。(今はメモリの性能が上がって昔ほどは消えなくなったけど。)
iPodやMP3プレイヤーはキムヨナだった。ニーズに沿ったものを作った
。求められてないものは無視したそれだけだ。
ユーザーはそこまで、データ保持性を求めてなかったし、著作権保護もそこまで求めてなかった。
日本メーカーはヘンなところにこだわりすぎて、デジタルオーディオプレイヤーそのものを出すのが遅れた。
Appleや韓国メーカーに大きく水を明けられたのは否めない。
それは浅田真央がトリプルアクセルにこだわりすぎて
、金メダルを取れなかったことと似てるような気がした。なんとなく。
http://blogs.itmedia.co.jp/fukuyuki/2010/03/lgipod-3aec.html